HaikuOS

Haiku R1/beta2 を VMware で使う

かつてのマルチメディア OS である「BeOS」のオープンソースな後継、「Haiku」(旧称 OpenBeOS)の R1/beta2 がリリースされたので、仮想マシン(VMware)で起動する方法をまとめておく。

※画像はクリックすると拡大します

ダウンロード

Haiku R1/beta2 は Haiku 公式ダウンロードサイトからダウンロードできる。

32 bit または 64 bit の zip リンクをクリックしてダウンロードする。今回は 64 bit 版にした。ダウンロードしたら、解凍して haiku-r1beta2-hrev54154_111-x86_64-anyboot.iso を取り出しておく。

VMware の設定

InstallISOVMware を起動し、「新規仮想マシンの作成」で Haiku 用の仮想マシンを作成する。

インストール元として、解凍した iso イメージファイルを指定する。

Other64ゲスト OS に残念ながら Haiku は無いので、「他の 64 ビット」にしておく。

仮想マシンの名前は「HaikuR1Beta2」などとする。

Disk16GBR1/beta2 のリリースノートによれば、64 ビット版の推奨ストレージは 16 GB のため、ディスク容量の指定では 16 GB にしておく。

Customize準備完了画面で、ハードウェアをカスタマイズする。

メモリは推奨値の 2 GB(2048 MB)以上が望ましい。……が、Haiku 自体は 400 MB くらいしか消費しないので、512 MB とかでも動く気がする。

プロセッサはせっかくなら 2 コア以上割り当てると良い。

デフォルトでは USB が追加されていないので、追加ボタンをクリックして、USB コントローラを追加する。beta2 は USB 3.0 をサポートしているので、USB の互換性は 3.0 を指定して構わない。USB を追加しないと、USB マウス等が使えないので注意。

起動(ライブモード)

R1Beta2Boot仮想マシンを再生すると、ISO イメージから Haiku が起動する。DVD ブートないしは USB ブートした状態。

WelcomeWelcome to Haiku! のウィンドウが表示される。

左側の言語リストを一番下までスクロールさせると日本語が表示されるので選択する。自動的に、キーマップも日本語になる。

インストーラーを実行してインストールするのももちろん OK だが、とりあえず使ってみようということで、「デスクトップを起動」を選択。

HaikuMenu右上の紅葉マーク Haiku メニューで、Windows のスタートメニューに相当する。

Haiku メニューをクリックし、[Applications→WebPositive]で Web ブラウザが起動する。

Desktopネットワークカードは自動認識されるので、ブラウザを起動すれば問題なく使える。

ブラウザを終了するには、ウィンドウ左上の四角をクリックする。

ネットワークがつながらない場合は、紅葉マークのすぐ下にあるタスクトレイのアイコンからネットワークの設定を行う。IP の問題であれば設定でどうにかなるが、ハードウェアが認識されていない場合は諦めるしかないだろう。

AboutHaiku[Haiku メニュー→Haiku について]で OS 情報が表示される。

右側にコントリビューターの一覧が表示されるが、下から 3 分の 2 あたりの日本語翻訳のところに SHINTA の表記がある。昔、日本語の翻訳に協力したので。

インストール

きちんと Haiku を使うために、仮想 HDD に Haiku をインストールする。Installer

デスクトップ上部に並んでいるアイコンからインストーラーをダブルクリックすると、Haiku インストーラーが起動する。注意事項を読んで、続けるボタンをクリック。

InstallToインストール先のディスクを選ぶ画面になる。

仮想マシンには現在、起動用の ISO ファイルと、空の 16 GB HDD が接続されている。Haiku は「Be ファイルシステム」(BFS)でフォーマットされた HDD にしかインストールできないので、まずは BFS を準備するために、パーティションを設定ボタンをクリックする。

DriveSetupDriveSetup の画面になる。

下半分のリストから HDD(VMware Virtual IDE Hard Drive)を選択してから、[パーティション→フォーマット→Be File System]メニューをクリックする。

FormatNotice注意書きが表示されるが、そのまま続ける(仮想マシンではなく実機にインストールする場合は、きちんとパーティションを作成する方が良いと思う)。

FormatParamボリューム名を好きな名前に設定し、フォーマットボタンをクリックすると、BFS でのフォーマットが行われる。

フォーマット後、DriveSetup を終了すると、インストーラーに戻る。

InstallTo2インストール先として、16 GB の HDD が選択できるようになっているので選択する。

Installing開始ボタンをクリックすると、ISO イメージから仮想 HDD へのインストールが行われる。

うちの環境では、10 秒程度でインストールが完了した。

インストーラーを終了し、[Haiku メニュー→シャットダウン→再起動]で仮想マシンが再起動し、インストールした仮想 HDD から Haiku が起動する。

起動(インストール済みディスクから)

InstalledBootライブモードと見分けが付きづらいが、デスクトップにインストーラーのアイコンが無いので、仮想 HDD からの起動だと判別できる。

また、Haiku ディスクのアイコンを右クリックして、メニューから詳細情報を選ぶとディスクの情報が表示されるが、容量が 16 GB となっていることからも、仮想 HDD からの起動だと判別できる。

HaikuDepotMozc追加のアプリケーションをインストールするには、パッケージ管理アプリ HaikuDepot を使う。

[Haiku メニュー→Applications→HaikuDepot]で HaikuDepot が起動する。

HaikuDepotMozcInstallingIME(日本語入力)をインストールするには、すべてのパッケージタブを選択してから、検索窓に mozc と入れると、IME の mozc が表示されるので、インストールボタンをクリックしてインストールする。

MozcInput[Haiku メニュー→Applications→StyledEdit]でテキストエディタが起動する。

半角全角キーで日本語入力が ON となるので、テキストエディタに日本語を入力することができる。

NetworkSMBWindows ネットワーク(SMB)を使いたい場合は、HaikuDepot から FuseSMB をインストールする。

FuseSMB インストール後、タスクトレイのネットワークアイコンをクリックすると、サービス一覧に SMB client が表示されるのでクリックし、右側の Enable ボタンをクリックすると SMB が有効になる。

SMBNetworkデスクトップに SMB Network のアイコンが表示されるので、右クリックすると、共有されているフォルダーを見ることができるようになる。

……と思ったのだが、うちの NAS だとフォルダーが表示されなかった。残念。

PlayGround環境を整えたら、Haiku メニューからいろいろなアプリケーションを起動して使ってみることができる。

Enjoy Haiku!

Haiku R1/beta1 を LAVIE Hybrid ZERO で動かす

BeOS の後継となる Haiku は、2012 年 11 月に R1/Alpha4 がリリースされて以来、節目となるリリースが来ないままだったが、ようやく R1/beta1 がリリースされたので、早速動かしてみた。

せっかくなので実機で動かそうと、NEC の LAVIE Hybrid ZERO で試してみた。

まずはメインのデスクトップマシンでイメージ作り。

ダウンロードサイトで 64bit 版をダウンロード。
Etcher
公式手順に従い、解凍後のイメージを Etcher で USB メモリに書き込む。昔は DD for Windows とかで書き込んだ記憶があるが、モダンになった感じ。書き込み先の USB メモリはパーティションが切られていたが、問題なく上書きできた(もちろん全パーティションが無くなるので書き込み先の選択は慎重に)。

できあがった USB メモリを LAVIE に挿して LAVIE を起動したが、そのままでは Windows 10 が起動してしまう。

optionShift を押しながら Windows 10 を再起動すると、UEFI メニューに入れる。セキュアブートを OFF にし、起動ドライブを USB メモリに指定。

boot設定を保存して起動すると、USB メモリから Haiku が起動する。

welcomeようこそ画面が表示されるので、左側の言語リストの一番下にある日本語を選択し、「デスクトップを起動」をクリックすると、PC に Haiku をインストールせずにライブ CD(というかライブ USB)で Haiku が起動する。

残念ながら画面タッチは有効にならなかったので、マウスパットで操作する。

デスクトップ付属のアプリをいろいろ起動してみた様子が右の画面。

とても残念なお知らせは、Wi-Fi が使えないこと。ここの「Offline download of binary firmware files.」参照して、Windows 上でバッチファイルを実行したが、エラーが出てうまく wget が動かない。バッチファイルを書き換えて wget に --no-check-certificate オプションを付けてみたり、wl_apsta-3.130.20.0 がもう無いので代わりに wl_apsta-3.130.20.0.o をダウンロードしてリネームしたり、2 つの byteswap.h を手動でダウンロードして zip に追加したりしてなんとか zip を作ってみたものの、Haiku 上で zip を /boot に解凍して install-wifi-firmware.sh を実行するとコンパイルに失敗しているようなエラーとなり、お手上げ。

まだβ版なので過度な期待は禁物なのは分かっているが、やはりネットワークは使えるようになって欲しいところ。

また、データ交換用に 2 つめの USB メモリを挿すと、マウント・アンマウントが不安定で、うまくアクセスできない USB メモリがあった。まったく反応しない USB メモリがあったり、デスクトップ右クリックのポップアップメニューがフリーズして Tracker を殺しても復活しなかったり。

動画再生良いお知らせは、サウンドカードがちゃんと使えて、動画も音声付きで再生されたこと。

今後のバージョンアップがどうなっていくか、見守っていきたい。

久しぶりに Haiku をインストール

AboutHaikuBeOS / ZETA の後継であるオープンソース OS「Haiku」を、久々にインストールしてみた(VMware に)。

Haiku の公式リリースバージョンは Alpha 4.1 なのだが、古いので、日々更新されているナイトリービルドを使用した(公式サイトにもナイトリービルドがオススメ的な注意書きがある)。

オススメに従い、ナイトリービルドの中でも GCC2 Hybrid 版を選択。Anyboot イメージの最新版をダウンロードしたところ、リビジョン hrev50072 であった。

WelcomeAnyboot イメージを Daemon Tools でマウントしてから VMware の仮想マシンを起動することで、ブート CD として機能し、インストール(またはライブ CD としての利用)が可能になる。

ブート CD を起動して言語を選び、「インストーラーを実行」ボタンでインストールを始められるが、最初に「パーティションを設定」をクリックして DriveSetup を表示し、インストール先のパーティションを作る必要がある。

DriveSetupディスクを GUID パーティションマップで初期化し、さらに、ディスクの全容量(今回は 8GB)を 1 つのパーティションとして Be File System でフォーマットする。

Installerここまでやってから DriveSetup を終了すると、インストーラーでインストール先のパーティションが選べるようになる。インストール先として、先ほどの 8GB のパーティションを選択し、「開始」ボタンクリックでインストールが始まる。

インストール自体はものすごく速く、10 秒ほどで終了。あまりにも速すぎて、本当にインストールしているのか? という気になる。……しかし本当にインストールされてなかった。

何が上手くなかったのかよく分からないが、同じ手順(のつもり……もしかしたらパーティションマップは Intel にしたかも)をもう 1 回やったら、無事にインストールが完了。HDD から Haiku が起動した。

OpenSound久々に Haiku を起動して感じたのは、パッケージシステムがちゃんとした感じになったなぁ、ということ。昔は installoptionalpackage というコマンドラインアプリで追加ソフトをインストールする必要があったが、今は HaikuDepot という GUI アプリになっており分かりやすい。

wakuWAK KARAOKEVMware で Haiku を使う場合、初期状態だと音が鳴らなかったりするが、.vmx ファイルに
sound.present = "TRUE"
sound.virtualDev = "es1371"
の 2 行を追加したうえで、HaikuDepot で Open Sound をインストールすることにより、うちの環境(サウンドカードは
Creative Sound Blaster Digital Music Premium HD)で音が鳴るようになった。

なお、なぜか HaikuDepot の一覧に Open Sound が見当たらなかったが、右上の検索ボックスで検索したら出てきた。

標準ウェブブラウザの NetPositive もだいぶ印象が変わった。おそらく、レンダリング能力もかなり向上しているのではないか。

安定版の公式リリースがなかなか出ないが、少しずつ進歩しているようで、ちょっと安心した。

【関連リンク】

古い自作ソフトウェア(Haiku / BeOS)を整理

過去に公開していた自作ソフトウェア(Haiku / BeOS)を整理。



Daiku Ver 2.0 Developer Release

Haiku 用の統合開発環境(RAD ツール)である Daiku の最新版をリリース。Ver 2.0 DR。

Ver 1.1 DR からの主な変更点は、

  • 起動時に GUI Application ステーショナリで新規プロジェクトを作成
  • プロジェクトの別名保存
  • プロジェクトをプロジェクトツリーにドラッグ&ドロップで開く
  • 各種ビルドコマンドの実装
  • カスタムプロパティエディタの実装(BColorControl)
  • ヘルプコマンド

本リリースが Daiku の最終リリースとなる見込み。引き継いで開発をしてくれる人が現れるといいな。


ヘルプ(英語)には、Daiku の技術情報も盛り込んでおいた。


< For Foreigner Users >

Daiku Ver 2.0 DR English download page is below:
This is the last release by me. Successor of development is needed.

NOTICE:
  • After saving your project as another name, please re-launch & re-open your project.
  • Daiku can't build project in gcc4. Please use gcc2. If you use gcc4, type "setgcc gcc2" in Terminal.

Lib SHINTA 2 & Lib SHINTA Private 2 リリース

Haiku 用のライブラリ、Lib SHINTA 2 と Lib SHINTA 2 Private の最新版をリリース。
恐らくこれが最後のリリースになるのではないかと思う。

< For Foreigner Users >

English download page is below:



Haiku R1/Alpha 4.1 で無線 LAN が使えたり使えなかったり

先日リリースされた Haiku R1/Alpha 4.1(rev 44702)を USB メモリにいれ、Let's note J10(CF-J10QYBHR)で起動してみた。

今回一番気になっていたのは無線 LAN 周り。Alpha 3 までは WPA/WPA2 に非対応だったため、我が家の無線 LAN は使えなかったのだが、Alpha 4 は WPA/WPA2 に対応したとのことである。

結果は、「無線 LAN が使えたり使えなかったり」。

NetworkStatusPopup我が家には、普通のホームルーターと、WiMAX ルーターの 2 つのルーターがある。Deskbar の NetworkStatus アイコンをクリックすると、両方のアクセスポイント名(SSID)が一覧に表示された。

ホームルーター(NEC Aterm WR8370N)は 1 回も使えなかった。

ConnectWirelessNetwork一覧からホームルーターのアクセスポイント名を選択すると、Connect Wireless Network のダイアログが表示されるので、パスワードを入力。

すると、無事に接続完了するのだが、実際にウェブサイトを見ようとすると閲覧できない。DHCP の設定がうまくいっていないのかと思って手動で IP アドレスを設定してもダメ。

もう 1 つの WiMAX ルーター(NEC Aterm WM3600R)は、使えたり使えなかったり。

1ホームルーターと同様の手順で接続したところ、無事に Google 検索に成功。

よかったよかったと思って、ホームルーターの接続に挑戦した後、再度 WiMAX ルーターに接続しようとしたところ、ホームルーターと同様、接続完了にはなるのに実際にはインターネットに接続できないという状況になった。

WiMAX ルーターが省エネモードになっていたから使えないのか? しかし接続まではできているし……。うーむ。

それぞれのルーターの設定と利用可能状況をまとめると以下のようになる。

ホームルーター (Aterm WR8370N)WiMAX ルーター (Aterm WM3600R)
暗号化モードWPA/WPA2-PSK(AES)WPA/WPA2-PSK(AES)
SSID の隠蔽しないしない
MAC アドレスフィルタリングする(Let's note 登録済み)しない
利用可能×

2 つのルーターは同じ会社の製品だし、設定の違いも MAC アドレスフィルタリングくらいしか思い当たらないのだが、なぜ利用状況に違いが出るのだろうか。

Windows からは当然ホームルーターに繋げているので、MAC アドレスの設定は合っている(再度確認もしている)。

Haiku の WPA/WPA2 対応は大きな前進だが、まだ道のりは遠いようだ。

その他に気になった点は、
  • SSID の更新が遅い(もしくはうまく更新できない)。再起動しないと SSID が表示されないことがあった他、突然 SSID が消えてしまうことも。
  • ルーター側が SSID を隠蔽していると接続しに行けないのでは?
  • 接続のたびに毎回パスワードを入れる必要があるのは面倒くさい。接続に成功した時のパスワードを覚えておいて欲しい。
バッテリー情報無線 LAN 以外では、バッテリー状況はうまく拾えるようになっていたのが大きな前進か。残量や充電中かどうかだけではなく、かなり細かい情報が拾えているようだ。

充電中かどうかがアイコンで分かるようにはなって欲しい。

バッテリー情報も含め、かなり細かいところまで日本語化されているのも嬉しいポイント。

Lets' note J10 の変則画面サイズ(1366×768)に対応していないのは相変わらず。


Haiku R1/Alpha 4 リリース! 主なポイントまとめ

Alpha 3 のリリースから約 1 年 4 ヶ月、最新の Haiku R1/Alpha 4 が登場。ダウンロードはこちらから。

R1/Alpha 4 の Alpha 3 からの更新点


アナウンスリリースノートによれば、
  • バグフィックス
    • 1000 以上のバグを修正。
    • Coverity(ソースコード解析ツール)により発見された 100 個の分かりづらいバグも修正。
  • デバッグ
    • その名も Debugger という、新しいネイティブデバッガー。
    • KDL デバッグツールを追加し、QR コードによるデバッグ情報出力が可能に。
  • ファイルシステム
    • BFS がさらに堅固になり、問題を検知・収集するツールを追加。
    • 63TB 以上の大きなディスク・パーティションのサポート。
    • NTFS のサポートを改善。
    • Blu-ray Disc の初期サポート(UDF 2.50)。
  • ハードウェアサポート
    • ビデオカード……Intel Extreme、ほとんどの Radeon HD チップセットをサポート。
    • ネットワークドライバー
    • OHCI USB ドライバー(USB 2.0)
    • PS/2
    • CPU 認識の改善(Sandy Bridge、その他の Intel/AMD CPU)。
  • ローカライズ
    • 新しいキーマップ変更アプリケーションによる複数キーマップサポート。
    • 翻訳の改善。
  • マルチメディア
    • 新しい 10 バンドイコライザーのメディアアドオン。
  • ネットワーク
    • pcnet ドライバーの追加(VirtualBox 上での Haiku の動作が改善)。
    • WebKit を更新し、ネイティブブラウザー(WebPositive)の描画が改善。
    • 初期の IPv6 モジュールを追加。
  • Open GL
    • Mesa のアップデート(gcc2 版が 7.8.2、gcc4 版が 8.1.0-devel)。
    • GLife スクリーンセーバー。
  • システム
    • 仮想メモリの設定とスワップファイル生成ロジックを改善。
    • 潜在的なメモリリークを数多く修正。
    • POSIX シグナルサポート(リアルタイム)を拡張。
  • 無線 LAN
    • WPA/WPA2 サポート(ユーザーガイドの Workshop: Wireless networking を参照)。
    • 無線 LAN カードドライバーの改善。
  • その他
    • StackAndTile(複数ウィンドウの操作)が改善。
    • セカンダリ(実験レベル)のコンパイラーを GCC 4.6.3 に更新。

実装されていないもの


  • パッケージ管理ツールがまだ開発中のため、installoptionalpackage スクリプトでの管理となる。

既知のバグ


  • LiveCD と初回起動……バックグラウンドタスクの影響で(特に LiveCD の)パフォーマンスが低下する。また、シングルコア CPU のマシンにおいては Deskbar がデッドロックする。
  • フォント描画における特許問題。
  • いくつかのハードウェアで ACPI が正常に動作しない。
  • 速いディスクから遅いディスク(USB メモリなど)に大量のデータをコピーするとスワップが発生。
  • ブートローダーが特定のハードウェアでハングアップする。
  • ローカライズが完全ではない。
  • いくつかの無線 LAN カードにおいては、ユーザーが手動でカードを認識する必要がある。
  • いくつかの Marvell Yukon カードでネットワークのパフォーマンスが低下する。
  • IMAP 非サポート。
  • CD のサイズ制限により、いくつかの開発ツールがリリースから除外されている(installoptionalpackage によりインストールは可能)。

R1/Alpha 4 の動作必須要件


  • x86 ベースのシステム
  • 128MB 以上のメモリ(Haiku をセルフビルドするなら 1GB 以上)
  • Pentium II 400MHz 以上の CPU
  • 700MB 以上のディスク

その他


R1/Alpha 4 関連の有用なリンクを村井さんがまとめてくれている。

JPBE.net コンテンツアーカイブを公開

JPBE.net の活動終了に伴い、サイトも閉鎖となります。

しかし、コンテンツがまるまる消えてしまうのは惜しい気がしたので、無料サーバーにて、Wiki のコンテンツアーカイブを公開しました。

GSoC 2012 の結果を総括

Google Summer of Code (GSoC) 2012 における Haiku 関連プロジェクトの成果が Haiku 本家サイトで報告されているので、翻訳し、JPBE.net に投稿した。
「cpuidle のサポート」の文章が長くて、翻訳にかなり手こずった。合っているかどうかイマイチ自信なし。

Text Bank Ver 5.3 をリリース

Haiku 用のクリップボード履歴ツール「Text Bank」の Ver 5.3 をリリース。

主な改良点は、
  • 最近の Haiku で動作が微妙な点を改善(毎回アシスタントがインストールされるメッセージが表示されるなど)
  • 「クリップボードに送る(テキスト形式)」コマンドを付けた(エクセルの値貼り付けみたいなもの)。
  • Haiku Locale Kit に再びライブ対応した(Text Bank に Haiku のロケール設定が変更されると、直ちに言語表示を切り替え)。


公式アプリ含め、Locale Kit にライブ対応してるアプリってなかなか無いよね?

Haiku のメイン環境を hrev44273 に更新

HaikuHrev44273Haiku のメイン環境を r41022 から hrev44273 に更新。

これまで、Haiku のメイン環境は実機に置いてきたが、今回は、VMWare 上に構築。普段の生活を Windows でやっているので、マシンの再起動が必要になる実機環境よりも、VMWare の方が便利そうなので。ただ、Haiku 内での操作性は悪くなるので、様子を見て元に戻すかも。

仮想マシンの環境は以下。
  • CPU:2 コア割り当て
  • メモリ:1GB 割り当て
  • ディスク
    • プライマリーマスター:Haiku システムドライブ(10GB)
    • プライマリースレーブ:Haiku データドライブ(10GB)
    • セカンダリーマスター:過去の BFS データ(仮接続)
    • セカンダリースレーブ:DVD-ROM ドライブ
久しぶりの Haiku 環境なので、オプショナルパッケージ(installoptionalpackage)をはじめ、いろいろ見てみた。

ローカライズはだいぶ進んでいる印象。

abi-compliance-checker は、開発者によって有用そうな雰囲気が感じられるが、具体的に何をするのか&使い方がわからない……。

Be Book は、2008/10/26 付けのものがインストールされた。

beoscompatibility は、インストールすると BeOS 互換のシンボリックリンクを作成します、ってことなのかな?

BeZilla は、ビルド日は 2012/04/02 だが、バージョン的には 2.0.0.22pre。

demopackage_* で音声やら各種データやらのサンプルファイルを入手できるようになったのは便利。動作検証に役立つ。

マザーボード(ASUS P7P55D-E)のオンボードサウンドは、VMWare を通すと Haiku には ES1371 として認識され、音が鳴る(OpenSound 入れた状態)。

Tracker が落ちた時、Haiku メニューに「Tracker を再起動」が表示されるのは便利。自動で再起動してくれても良い気もするが……。

問題点&不便な点

  • VirtualMemory(スワップ)を使わない設定にしても、スワップファイルがディスク上に残ってディスク容量を消費する。初期状態で 2GB ほどディスクが無駄になっていた。
  • optional 配下にある canna へのリンクを home/config 配下に作成しても、canna が有効にならないのはなんで?(コピーだと有効になる)
  • WebPositive がまだまだ(Flash 見られないし、マウスジェスチャーも無い)。
  • Windows 共有ってできなかったんだっけ?
  • gcc をコマンドラインから使おうとするとライブラリパスが通ってないらしくリンクできない(Paladin ならビルドできる)。
  • USB オーディオ(Sound Blaster Digital Music Premium HD)が使えない。

また、ノーパソ実機でも Haiku を起動してみた。リビジョンはちょっとだけ違う hrev44270。無線 LAN のデスクトレイから WPA/WPA2 の設定ができるようになっていて、「おぉ!?」と思ったが、接続は完了するのだが実際には使えなかった(ping も wget も動作せず)。

Haiku が CD ブートしないディスク構成を調査

HaikuCDブートKDLHaiku OS を CD ブートさせようとしたら KDL へ招待されてしまった(カーネルパニック)ので、原因を調査。

結論

マシンに接続されている HDD とそのフォーマットにより、CD ブートの可否が変わってくる。

結論としては、NTFS 以外でフォーマットされた HDD がプライマリーマスターに接続されている場合は、HDD の数は 1 つでないと、CD ブートしない。

調査環境

実機ではなく、VMWare 上での調査となっている。実機でどうなるかは未検証。使用したバージョンは
  • haiku-nightly-hrev44273-x86gcc2hybrid-anyboot
  • VMWare Player Ver 4.0.4 (build-744019)
anyboot イメージを DAEMON Tools でマウントしたものを、VMWare 側でホストの物理ドライブとして読み込んでいる。

起動早見表

IDE の各コネクタに、以下のようにドライブ(1 ドライブ 1 パーティション)を接続して、Haiku (r44273) を CD ブートさせた際の結果を記載した。

組み合わせ名プライマリーセカンダリー結果
マスタースレーブマスタースレーブ
1 ドライブ(未フォーマット)未フォーマット-CD-
1 ドライブ(BFS)BFS-CD-
1 ドライブ(NTFS)NTFS-CD-
CD 優先CD-未フォーマット-
未フォーマット先頭 1未フォーマット未フォーマットCD-×
未フォーマット先頭 2未フォーマットBFSCD-×
BFS 先頭BFSBFSCD-×
NTFS 先頭 1NTFS未フォーマットCD-
NTFS 先頭 2NTFSBFSCD-
NTFS 先頭 3NTFSNTFSCD-
NTFS 先頭 4NTFS未フォーマット未フォーマットCD
NTFS でフォーマットしたドライブを先頭につないでおけば、未フォーマットのドライブが続いても起動する。

余談

仮想マシン設定もともと、VMWare 上で Haiku を CD ブートさせて、VMWare の HDD に Haiku をインストールしたかったので、CD ブートを試してみた、というのが事の発端。

もちろん、Haiku の VMWare イメージは配布されているので、通常はそれを使えば良いのだが、今回は VMWare 上に Haiku のメイン環境を作りたかったので、大きめの容量の HDD を使いたかった。VMWare イメージは 500MB くらいしかディスク容量が無いので、まっさらな HDD に CD ブート Haiku をインストールしようと。

予想外のところでトラブルが発生して時間がかかってしまった……。

VirtualMemoryインストール後、やけにディスク容量が消費されているので見てみたら、スワップファイルだった。スワップファイル(VirtualMemory)は使用しない設定になっているのに、ファイルだけ存在していて 2GB ほど消費している。一度有効にして、スワップサイズを最小の 1MB にしてから、再び無効にした。

Haiku at GSoC 2012

今年も、Google Summer of Code に Haiku が選ばれた。

Haiku のテーマは、
  • cpuidle のサポート
  • NFS バージョン 4 クライアント
  • BFS パーティションのリサイズ
  • OpenJDK の移植
  • 64 ビットサポートの導入
の 5 つで、内容は JPBE.net の記事にまとめておいた。

以下、感想など。
  • Haiku で省電力機能がフルサポートされるのは嬉しい。ただ、SpeedStep は既にサポートされているように原文が読めるけど、本当か?
  • NFS よりも CIFS(Windows 共有)のサポート(GUI 含め)を優先してくれる方が嬉しいな。CIFS はサポートされたりされなかったりの繰り返しなイメージがあるんだけど、今はサポートされてるっけ?
  • BFS Partition Resizer が来たら、USB ブートの 600MB 制限も(インストール後にリサイズすることにより)回避できるのかな?
  • Java はどうなんだろうなぁ……。使ってる Java アプリって、NicoCache くらいしか思いつかない。移植は結構大変そうだから、その労力を別の所に使う方が実り多い気もする。
  • 64 ビット化キタ!
  • WiMAX(インテルチップ)のサポートや、Wi-Fi WPA/TKIP のサポートを誰かしておくれ……。ネットに繋がらないパソコンは価値が無い。

BCommandPipe

どこかへのレス記事みたいだけど、BCommandPipe なんてクラスがあるのか。標準入力からデータを取り込むのだとか。便利そう。

Daiku はどうやって標準入力を取得してたんだっけな……。もう忘れちゃった。

Haiku R1/Alpha 3 を Let's note J10 で起動してみた

先日リリースされた Haiku の最新開発版、R1/Alpha 3 を Panasonic Let's note J10 で起動してみた。

公式サイトからダウンロードしたイメージファイル(Anyboot)を、いつものように DDWin で USB メモリに書き込んで起動。

Let's note の場合、BIOS の高速起動を無効にしておかないと USB ブートしに行ってくれないので注意。

【 できたこと 】
  • USB ブート、USB マウス利用など USB 関連全般
  • オンボードサウンドカードの使用
  • 動画の再生:flv(On2 VP6/MP3)、mp4(H.264/AAC)
  • SSD の NTFS パーティションの読み込み(書き込みは未確認)
  • シャットダウンで自動電源断

【 できなかったこと 】
  • 相変わらずワイド画面にちゃんと対応してなくて、横に広がって表示される(スクリーンショットは正常だが)
  • Wi-Fi の使用(うちの AP は AES か何かの暗号化だが、Alpha 3 は WEP のみの対応)
  • WiMAX の使用
Alpha3J10

普段あまり意識しないからちょっとびっくりなんだけど、J10 の CPU って仮想 4 コア(2 コア×HT)なんだよね。ノートとは思えないスペック。

Haiku R1/Alpha 3 のリリースノートまとめ

6/20 にリリースされた、Haiku の最新開発版「Haiku R1/Alpha 3」について、リリースノートの要約を JPBE.net に掲載した。

R1/Alpha 3 は

R1/Alpha 2 とくらべてこの辺が変わりました、みたいなまとめってあるのかな? 数多すぎて書ききれないとは思うけど、トピック的なところが欲しい気が。

時間ができたらいろいろ起動してみたい。

Haiku R1/Alpha 3 リリース

ついに、Haiku マイルストーン第 3 弾、R1/Alpha 3 がリリース!

ダウンロードなぅ。

GUI なデバッガー?

r42255 など、最近の Haiku のコミットには、デバッガー関連が割と多い。

フォルダ名に GUI とか○○ウィンドウとか、GUI を示唆するような文字列が入っているのだけど、これって、bdb の後継となる GUI デバッガーが入るってことなのかな?

Haiku のイメージファイルサイズが 700MB に増加

Anyboot690MBこれまで、Haiku の Nightly Build のイメージファイルサイズは 500MB 程だったけど、最近の(haiku-r1a3-rc-r42061-anyboot)は 700MB 程に増加している。ちょうど CD に焼けるサイズということなのかな。

ディスク容量は増えたものの、残念ながら空き領域は増えていない。空き領域が無いと、アプリの追加インストールとかを気軽にできないから不便なんだよね。

まぁそれだけ機能が増えたと言うことなのだろうけど。
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