考察

省エネ電源 80PLUS GOLD の効果はどれほど?

80PLUS GOLD 電源への換装で、パソコンの消費電力と電気料金はどう変わるのか?

現在使っている Core i5 パソコンは 1 年ほど前に構築したものだが、電源は 2006 年の Core Duo パソコンから使い回しているので、6 年前のものになる。

PC 電源は最近になって 80PLUS 認証のものが続々出てきて、省エネ効果が謳われているので、さすがに 6 年前の電源では時代について行けないのでは、と思ったり思わなかったり。原発が停まって電気代も値上げになるので(長期的には原発廃止して欲しいと思うけど、現時点の現実解は原発しか無いのではとは思う)、思い切って電源を交換してみた。

パソコンの蓋を開けてパーツ交換となるとかなり面倒くさいのであんまりやりたくないのだけど、仕方ない。どうせやるならメモリも 8→16 GB に増やそうかと思ったけど、メモリスロットが全部埋まってた orz(当時は 4GB モジュール高かったんだよね……)。

今まで使っていた電源は、ENERMAX LIBERTY ELT400AWT。動作音が静かで気に入っている。

新しく買った電源は、80PLUS GOLD 認証の Owltech AU-500。ENERMAX 気に入ったので、本当は ENERMAX の PRO87+ Lot 6Platimax にしたかったんだけど、ヨドバシで売ってなかったので……。

換装後に早速消費電力を測定。以前の結果と比較してみた。アイドル時以外は最大値、アイドル時は最低値を拾っている。

AU-500(新)LIBERTY(旧)差異
電源投入後(BIOS POST)69W90W-21W (-23.3%)
ブートセレクタ表示中93W+3W (+3.3%)
Windows 7 起動中103W122W-19W (-15.6%)
アイドル時54W59W-5W (-8.5%)
CrystalDiskMark (SSD)63W76W-13W (-17.1%)
A-9 Viewer(フルスクリーン 1280×1024、簡易設定高)95W100W-5W (-5.0%)
A-9 Viewer(ウィンドウ 1280×1024、簡易設定低)112W125W-13W (-10.4%)
SUPER PI90135W-45W (-33.3%)
OCCT POWER テスト178W192W-14W (-7.3%)
スリープ時4W6W-2W (-33.3%)

一目で分かるように、電源換装前後で、軒並み消費電力が削減できているのがわかる。差異パーセントの単純平均で約 15% の削減幅だ。

省電力効果を期待しての交換とは言え、実際にここまでの効果が出ているのを目の当たりにすると、すごいなぁと思う。旧電源の LIBERTY は 6 年前のものとはいえ、カタログスペックを見返してみると、効率 80% 以上とあるから、80PLUS 無印(スタンダード)認証相当の実力ということになり、決して低効率の電源ではないのだが、GOLD の実力恐るべしといったところか。

いろんな場面で消費電力を測定したが、実際に電気料金にはどのくらい反映されそうか?

1 日の 2/3 はスリープ状態と思われ、この時の削減量は -2W。PC が動作している時は、大半が BGM 動画再生用に CPU+GPU 負荷がちょろちょろと言ったところなので、フル負荷(OCCT テスト)とアイドルの差分の 20% 上乗せと仮定しよう。新電源は 54+(178-54)*0.2=78.8W の消費電力、旧電源は 59+(192-59)*0.2=85.6W の消費電力で、削減量は -6.8W。

これを電気代に換算すると……
  • 月額 60 円、年間 720 円
う~ん、金額的にはあんまりたいしたことないね。

もともと省エネ志向のパソコンなので、パフォーマンスはもちろんだけど、消費電力重視でパーツを選択しているため、旧電源でもパソコンの電気代は月々 540 円程度。電源の違いで差が出る範囲は限られているか……。

単純に金額だけを考えたら、省エネパソコンの場合は、電源を買い換えてまで、という価値は無さそう。新規に買う場合や、パフォーマンス重視パソコンの電源変更、あるいは、省エネパソコンでも、もともとがケース付属の安物電源だったりすると、意義あるのではと思う。

とはいえ、金額だけの問題でも無いので、買い換えて良かったかなとは思っている。あとは、新しい電源が継続して安定稼働してくれるかどうか。

なお、電気代計算方法は以下。
  • 東電の請求書を見ると、わが家は第2段階料金まで到達。
  • 東電の電気料金シミュレータに請求書の内容を入れて、「計算結果詳細を見る」で第2段階料金の単価を見る→22.86 円。
  • 1 日当たりの PC の電気使用量の新旧差異は、
    2W×16 時間+6.8W×8 時間÷1000=0.0864kWh
  • 1 日当たりの PC の電気使用料金の新旧差異は、
    0.0864kWh×22.86 円=1.9751 円
  • 1 年間の PC の電気使用料金の新旧差異は、
    1.9751 円×365 日=720.9130 円


スピードテストマニアックス~測定サイト比較

ブロードバンド回線の実効速度を測定してくれるスピードテストサイトはたくさんあり、どれを使えば良いのだろう? と思ったので、各種サイトの測定結果や使い勝手を比べてみた。


★ 測定結果:固定回線(光)

サイト名下り速度上り速度所要時間再測定手順
ブロードバンドスピードテスト
(bspeedtest.jp)
75.3 Mbps48.1 Mbps14 秒再度「測定開始」をクリック
77.8 Mbps51.9 Mbps15 秒
76.5 Mbps49.8 Mbps14 秒
速度測定スピードテスト
(speedtest.jp)
8.123 Mbps(機能無し)16 秒ブラウザの戻るボタンで再測定開始
8.201 Mbps17 秒
6.76 Mbps17 秒
価格.com
(ブロードバンドスピードテスト)
76.4 Mbps73.6 Mbps50 秒ブラウザの戻るボタンで再測定開始
81.3 Mbps89.9 Mbps32 秒
74.2 Mbps89.9 Mbps1 分 9 秒
BNR スピードテスト
(musen-lan.com)
40.07 Mbps(未測定)36 秒再度「測定開始」をクリック
0 Mbps43 秒
0 Mbps44 秒
Radish Network Speed Testing
(studio-radish.com)
75.65 Mbps40.99 Mbps1 分 6 秒ブラウザの戻るボタン+再度「測定開始」クリック
58.47 Mbps27.64 Mbps1 分 30 秒
79.32 Mbps36.24 Mbps1 分 37 秒
RBB TODAY
(スピードテスト)
79.66 Mbps63.77 Mbps15 秒ブラウザの戻るボタン+再度「計測開始」クリック
78.26 Mbps42.02 Mbps14 秒
80.97 Mbps81.87 Mbps16 秒
Speedtest.net
(東京サーバー)
88.72 Mbps48.38 Mbps28 秒再度「TRY AGAIN」をクリック
75.06 Mbps45.37 Mbps28 秒
88.08 Mbps43.40 Mbps28 秒
Speedtest.net
(名古屋サーバー)
80.00 Mbps19.69 Mbps25 秒再度「TRY AGAIN」をクリック
77.35 Mbps19.38 Mbps26 秒
78.01 Mbps19.78 Mbps25 秒

★ 測定結果:モバイル回線(WiMAX)

サイト名下り速度上り速度所要時間再測定手順
ブロードバンドスピードテスト
(bspeedtest.jp)
4.78 Mbps6.14 Mbps33 秒再度「測定開始」をクリック
5.33 Mbps3.85 Mbps
6.00 Mbps3.53 Mbps
速度測定スピードテスト
(speedtest.jp)
6.152 Mbps(機能無し)12 秒ブラウザの戻るボタンで再測定開始
3.196 Mbps
5.078 Mbps
価格.com
(ブロードバンドスピードテスト)
5.0 Mbps1.9 Mbps53 秒ブラウザの戻るボタンで再測定開始
4.9 Mbps1.2 Mbps
5.6 Mbps1.1 Mbps
BNR スピードテスト
(musen-lan.com)
8.56 Mbps(未測定)41 秒再度「測定開始」をクリック
8.49 Mbps
17.77 Mbps
Radish Network Speed Testing
(studio-radish.com)
5.845 Mbps3.178 Mbps1 分 10 秒ブラウザの戻るボタン+再度「測定開始」クリック
5.505 Mbps3.476 Mbps
5.103 Mbps2.940 Mbps
Speedtest.net
(東京サーバー)
10.35 Mbps3.77 Mbps49 秒再度「TRY AGAIN」をクリック
0.55 Mbps3.66 Mbps
5.16 Mbps4.05 Mbps
Speedtest.net
(名古屋サーバー)
8.67 Mbps3.80 Mbps24 秒再度「TRY AGAIN」をクリック
7.69 Mbps3.37 Mbps
7.88 Mbps3.89 Mbps

★ 前提条件

固定回線の速度測定は、自宅の光回線で行った。au のギガ得プラン。回線速度の理論値が 1Gbps で、LAN も GbE なのだが、回線終端装置が 100Mbps までしか処理できないので、回線の理論上の最高速度は 100Mbps となる。

TCPMonHikari実際の速度だが、ブラウザで巨大ファイルのダウンロードをしている際に TCP Monitor Plus で転送量を見てみると、90Mbps となっている。TCP Monitor Plus は 50ms ごとに転送量をグラフ化してくれるツールで、普通はグラフが山あり谷ありになるのだが、さすが光回線、驚きの安定度を見せている。こんなにも平坦になるのか。

TCPMonSampleちなみに、普通の Web ブラウジングだとデータを取得したりやめたりしてるので、グラフは右のようになる。これを見ると、上のグラフがいかに安定しているかが実感できるのでは。

モバイル回線は WiMAX で、JR 南武線の谷保駅で測定した。モバイル回線は速度が不安定だが、ブラウザで巨大ファイルのダウンロードをしている際は、およそ 5~6 Mbps 前後をうろうろしていた。

モバイル回線の測定時、測定所用時間を測定していなかったので、所要時間のみ後で計り直している。

速度計測は、1 つのサイトで集中して 3 回行うのでは無く、ブロードバンドスピードテスト→速度測定→……のように順繰りに測定する、というのを 3 回繰り返している。

スピードテストサイトの設定についてだが、Radish は東京サーバー、精度高、圧縮効率低を用いている。

RBB TODAY は郵便番号の入力が必須だったが、モバイル回線の場合は測定場所の郵便番号が分からなかったので測定していない。しかし考えてみれば、どこの郵便番号を入力するという指定はなかったので、とくにこだわらずに入力すればよかったのかもしれない。

USENUSEN のスピードテストは、何度試してもエラーになってしまったので、測定していない。goo スピードテストはサービスを終了している。

なお、上り速度については、見本となる速度が無いので考察対象外とし、下り速度のみ考察する。

★ 考察

bspeed【ブロードバンドスピードテスト】

固定回線について、下り 76Mbps 前後の安定した測定結果を返してきている。TCP Monitor Plus の 90Mbps と比べると少し少ないが、安定しているのは安心できる(TCP Monitor Plus の数値は恐らく訂正符号等込みなので、実効速度はそれより少ないとは想定される)。測定に要する時間が短いのも嬉しい。全サイト中最速の 14 秒で測定を終えている。

モバイル回線についても、妥当な速度と、(最速とはいかないまでも)高速な測定時間を実現している。速度が多少ばらついているのは、そもそも回線自体の速度にムラがあるからで、値自体は妥当なところと言える。

再測定がボタン 1 つと簡単なのも良い。モバイル回線の測定で移動しながら測定を繰り返す際に便利だ。

欠点は、アダルトな広告が出ることで、人がそばに居るとちょっと恥ずかしい。

速度測定【速度測定スピードテスト】

光回線の結果が明らかにおかしい。単位が表記されていないので Mbps ではなく MB/s なのかとも思ったが、アンケートページに遷移すると Mbps と表記されていたので、やはり 3~6Mbps という測定結果のようだ。

6Mbps で「宇宙船級」というコメントが出てくることから、だいぶ昔の回線測定向けなのだろう。残念ながら現代では使えない。

3Mbps で頭打ちになることもあるので、モバイル回線の測定にも使えない。測定時間は短いので、1Mbps 以下の回線向けとしてならよいかもしれない。

Kakaku【価格.com】

固定回線について、77Mbps 前後の安定した結果を返してきている。

しかし、測定に時間がかかるのが欠点。待ち人数が多い場合は 1 分以上かかっている。

モバイル回線についても同様。速度は安定しているが、時間がかかる。

BNR【BNR スピードテスト】

固定回線は 3 回中 2 回測定に失敗しており、また、成功した時も 40Mbps と、実態と違う結果になっている。光の速度には対応していないのかもしれない。

モバイル回線については、光回線ほど変な結果ではないものの、18Mbps の結果を返すことが 1 度あり、ややばらつきのある結果と言えるだろう。

Radish【Radish Network Speed Testing】

固定回線について、1 度 58Mbps と診断しており、やや精度に難がある。また、所要時間はダントツで遅い。

モバイル回線は、相変わらず所要時間が遅いものの、測定結果はとても安定しており、かつ、速度も妥当。

個人的には、Radish というサイト名の響きが好きだ。

RBB【RBB TODAY】

固定回線について、速度が安定しており、かつ、測定時間も短い。全サイトの中で、最も良い結果と言えるかもしれない。

モバイルを測定していたらどうなったか、気になるところだ。

欠点は、郵便番号必須なのをはじめ、測定までの入力項目が多いこと。

SpeedtestNet2【Speedtest.net】

固定回線について、東京サーバーが、全サイトの中で 90Mbps に一番近い 88Mbps をたたき出している。名古屋サーバーも良好な結果。また、測定時間も比較的短い。

ところが、モバイル回線となると、東京サーバーは一転して悪い結果に。0.6~10Mbps というとてつもないばらつきを見せている。測定時間も少し長くなっている。

一方、名古屋サーバーはモバイル回線でも安定した結果を出している。測定時間も短い。ただ、実態よりも少し速めの速度になっているかもしれない。

再測定は、ボタンクリックだけで簡単。

Speedtest.net には、表には出てこない便利な機能がいくつかある。

1390278242まず 1 つが測定結果の共有機能。結果画面で URL を共有するボタンをクリックすると、結果画像の URL が発行される。その URL にアクセスすれば、いつでも結果を見ることができる。測定結果の文字列を選択してコピーする他のサイトよりもスマートだし、生成される結果画像の見た目もカッコイイ。

上下速度に加えて、PING(ネットワーク遅延)も測定できるのも特徴。光回線は 10ms 以下の遅延だが、モバイルだと場合によっては 100ms 以上のこともあり、光回線の優位性は速度だけではないことがわかる。

スマートフォン(スマホ)や iPod 向けに、Speedtest.net のアプリも公開されている。

★ まとめ

測定速度の安定性&妥当性から見ると、
  1. RBB
  2. 価格.com
  3. ブロードバンドスピードテスト
  4. Speedtest.net(ただし名古屋サーバーに限る)
の 4 つがオススメと言える。

一方、所要時間、再測定、その他の使い勝手から見ると、
  1. Speedtest.net
  2. ブロードバンドスピードテスト
  3. RBB
の順にオススメとなる。

RBB のモバイル回線適応度が分からないので何とも言えない部分もあるが、総合的には、Speedtest.net(ただし名古屋サーバーに限る)とブロードバンドスピードテストが良いのではないだろうか。

鉄道(駅や駅間)での WiMAX 速度測定結果を共有する WiMAX 鉄道スピードテストでは、Speedtest.net を推奨測定サイトとしているが、名古屋サーバーに限定する措置を取ろう……。


京王相模原線の全駅&全駅間で WiMAX の速度を測定

下り最大 40Mbps のワイヤレスブロードバンド網「WiMAX」の実効速度を、京王相模原線(調布~橋本)の全駅&全駅間で測定した。

測定機器は WiMAX 内蔵パソコンである Let's note J10、測定サイトは Speedtest.net

結果の詳細はすべて「WiMAX 鉄道スピードテスト」(WiMAX レール)の京王相模原線ページに登録してあるので、そちらを参照しながら以下をご覧ください(駅名をクリックすると詳細な測定情報が見られます)。

全 27 件のスピード測定結果を総合すると、
WiMAXSpeedtest_KeioSagami
のようになり、下り速度の平均は 6.88Mbps(8/4 現在の登録結果平均、接続路線含む)。

以前に測定した山手線(5.39Mbps)と比べると平均で約 1.5Mbps も速く、なかなかの路線と言える。しかし、山手線の時に定めた期待値(12Mbps)と比べると、まだ半分ちょっとなので、引き続き速度向上に期待したい。

特筆すべきはなんと言っても、京王多摩センター駅~京王堀之内駅間の 26.49Mbps だろう。移動中という不安定な条件の中で、WiMAX パソコンの上限速度(28Mbps)に肉薄する速度を叩きだしたのは驚異だ。さすがに、京王堀之内駅直前にあるトンネルでは接続が一瞬切れたが、その他ではアンテナ 5 本中 5 本をキープしていた。

他にも、京王稲田堤駅~京王よみうりランド駅の 13.92Mbps、稲城駅~若葉台駅の 8.94Mbps など、高速な駅間が散見される。

また、京王永山駅~若葉台駅も 7.95Mbps となかなか速いが、速さよりも驚きなのは、永山付近のトンネルでネットができたこと。アンテナ 0 本と電波状況は悪いながらも、テキスト主体のホームページは閲覧可能だった。

一方で、駅で高速なのは、多摩境駅の 11.08Mbps と京王永山駅の 10.77Mbps。いずれも 10Mbps オーバー。また、乗換駅の調布と京王多摩センターで 8Mbps 程度を出しているのも利便性が高いと言える。

逆に残念なのは、橋本駅の 2.78Mbps。JR 線との乗換駅で、乗降客数も調布に次いで多い駅(1 日約 9 万人)なので、快適にネットができるようになるようにして欲しい。

以上、現在の登録結果の雑感。ただし、ばらつきの多い無線環境の速度測定において、1 駅あたりほぼ 1 件という測定結果の数は決して十分ではない。WiMAX ユーザーの方は、WiMAX 鉄道スピードテストに追加登録をお願いします。

聖蹟桜ヶ丘~府中の WiMAX 速度を連続計測

京王線の聖蹟桜ヶ丘駅~府中駅間で、WiMAX のダウンロード速度をずっと計測し続けてみた。

先日、山手線の全駅&全駅間で WiMAX の速度を測定したが、その記事へのコメントで、たむねこさんから TCP Monitor Plus を紹介して頂いた。TCP Monitor Plus はデータの送受信を継続的に測定し、CSV にも出力が可能なツール。

自宅(光回線)サーバーにデータを置いておき、WiMAX パソコン(Let's note J10)のブラウザ(Firefox)でそのデータをダウンロード(HTTP 経由)。ダウンロード時のデータ受信量を TCP Monitor Plus で 10 秒ごとに記録し、10 秒間の平均ダウンロード速度をグラフ化したのが以下。

WiMAXMonitor_Seiseki_Fuchu
TCP Monitor Plus は自動記録だが、通過などの諸時刻は手で記録しているので、点 1 つ分くらいの誤差がある可能性をご承知いただきたい。

最初は聖蹟桜ヶ丘のホーム(京王八王子寄りのベンチ)からスタート。速度の安定感はさすが静止時というべきで、コンスタントに 7Mbps 程度を記録している。

電車到着の際、ホーム上を移動しているが、その際は少し速度が上がっている。電車に乗車(準特急新宿行き、最後尾車両、椅子に座れた)すると5Mbps 程度まで速度が落ちており、やはり車内は外に比べると少し条件が悪いようだ。

聖蹟桜ヶ丘駅を発車すると、一旦速度がほぼゼロまで落ちる。恐らく、聖蹟桜ヶ丘駅構内の新宿寄りか、あるいは、聖蹟桜ヶ丘駅を出た辺りだろう。これまでの経験上、聖蹟桜ヶ丘駅は新宿寄りに電波が弱いところがあり、また、駅周辺はみんなでつくる UQ WiMAX マップを見てもかなり電波状況が悪い。その傾向と一致しており、納得のいく結果。

その後、橋にさしかかると急速に速度が上がる。障害物が無く電波が届きやすいのだろうか。

通過中の中河原駅では、速度はそこそこで 5Mbps 前後。

分倍河原駅では 10Mbps 前後。これまでの経験だと、分倍河原駅は京王線ホームよりも南武線ホームの方が電波状況が良い。駅の手前でグラフが跳ね上がっているが、南武線をまたいだ時の数値だと考えれば納得がいく。

府中駅の手前に不感地帯があるようだ。速度がゼロになっている。府中駅も速度が低く見えるが、これは、不感地帯との平均であるため。グラフには現れていないが、府中駅に到着後は 7~8Mbps で推移している。

以上、連続的に速度を見てみることで、電波状況が詳細に分かり面白い。

一方で、これまで通り Speedtest.net による速度測定は手軽かつ一目で分かりやすいツールとして、これからも活用していく。それぞれの長所を活かして使い分けたり併用したりしていくのが良いだろう。

山手線の全駅&全駅間で WiMAX の速度を測定

下り最大 40Mbps の WiMAX の実際のスピードはどれほどか、山手線の全駅および走行中の駅間でスピードテストを実施。WiMAX 内蔵パソコンの Let's note J10 にて測定。

結果の詳細はすべて「WiMAX 鉄道スピードテスト」の山手線ページに登録してあるので、そちらを参照しながら以下をご覧ください(駅名をクリックすると詳細な測定情報が見られます)。

全 87 件のスピード測定結果を総合すると、
WiMAXYamanote
のようになり、下り速度の平均は 5.39Mbps(7/26 現在の登録結果平均、接続路線含む)。

理論値はあくまでも理論値であって実際に 40Mbps 出るわけでは無いが(そもそも WiMAX 内蔵パソコンの場合は理論上も 28Mbps までしか受信できない)、5Mbps 少々というのは、さすがにだいぶ遅く感じる。

現実的な期待値を考えてみると、無線 LAN の実効速度が理論値の半分~1/3 であることを考えると、WiMAX も 13~20Mbps くらいの速度が出れば御の字と言える。また、5.39Mbps という平均速度は、静止よりも条件の悪い移動中(電車走行中)も含んでいる。移動中は静止時のさらに半分くらいの速度になると考えると、6.5~10Mbps が期待値。静止と移動の平均ということならば、12Mbps くらいが期待値だろうか。

もっとも、12Mbps と比較しても 5Mbps 少々というのは遅いので、もうちょっと早くなって欲しい。

測定結果をもう少し詳しく見ていくと、新宿(1.61Mbps)、池袋(0.49Mbps)、東京(2.45Mbps)、渋谷(1.63Mbps)といった大きな駅で速度が遅いのが気になる。ユーザーが多くて回線が詰まってしまっているのだと思うが、これが平均速度を落とすことになっている。

一方で、成績の悪い新宿と池袋に挟まれた駅および駅間は、高田馬場の 12.19Mbps を筆頭に 7Mbps 前後で推移しており、平均を上回っている。

すごいのは、御徒町~秋葉原間の 12.78Mbps。7/3 に測定した時は 7.38Mbps、7/23 は 18.17Mbps とばらついているが、走行中のことなので、ばらつくこと自体はさもありなんという感じ。全体として高いレベルを維持しているのがすごいと思う。他の駅や駅間もこのレベルになってくれると文句ないのだけれど。

逆に、あまり良くないばらつきを見せているのが巣鴨~大塚間。同日の外回りと内回りで測定して、片方は 19Mbps 近いのに、もう片方は測定不能。さすがに測定不能はどうかと思う。

いろいろ書いたが、平均 5.39Mbps というのは、実用上は悪くない速度だと思う。ニコニコ動画の高画質動画は 1Mbps なので、コメントや Twitter などがバックグラウンドで通信しているとしても、十分に視聴可能だ。

ばらつきの多い無線環境の速度測定において、1 駅あたり 1~2 件という測定結果の数は決して十分ではない。WiMAX ユーザーの方は、WiMAX 鉄道スピードテストに追加登録をお願いします。

月別アーカイブ
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ