GPS ロガーのなかでも、ボイスメモなど珍しい機能を搭載している機種「V-990」(Victory Technology の COLUMBUS ブランド)を購入したので、使い方をまとめておく。
GPS ロガーとは、その名の通り、GPS で測定した現在位置を刻々と記録するアイテム。記録した位置データをパソコンに転送し、地図上にプロットしたり、写真と結びつけたり、という使い方が一般的。
V-990 は比較的新しい機種で、高性能の GPS チップ MTK II(66 チャンネル)を採用し、22 時間以上の稼働が可能とハイスペック。さらに、ボイスメモ(音声録音)、超長時間稼働モード(スパイトラッキングモード)など独自の機能を備えている。
まだ買ったばかりなので、すべての機能は使っていないが、そこは追々。
目次
現在位置測定
ソフトのインストール
データの PC への取り込み・閲覧
V-990 の設定変更
V-990 の設定変更は、microSD に設定ファイルを書き込むことによって行う。
その他
microSD を V-990 本体から出し入れする際は、必ず電源を切ろう。電源を入れたまま出し入れすると、最悪壊れる可能性があるとのこと。
せっかく USB で PC と繋げられるのなら、USB マスストレージで microSD の中身を読み出せれば良いのに、と思うのだが、そうはなっていない。いちいち microSD を本体から出し入れするのは面倒くさい。
他に、V-990 の難点は、ストラップを通しづらいこと。普通、ストラップ穴は緩やかにカーブしていて、ストラップを押し込めば反対側の穴から出てくるが、V-990 はストラップ穴がカーブしていない。どころか、逆段差があってピンセット等でつまんで引っ張り出さないと無理。
逆に、利点としては、格安 GPS ロガーの GT-730FL-S よりも電波感度が高い(電波を拾いやすい)。まだあまり使っていないが、この違いは分かりやすい。
≪GPS 軌跡(実際の動作結果)の記事≫
※その他の記事については、一覧を参照。
≪V-990 の主な仕様≫
≪更新履歴≫
GPS ロガーとは、その名の通り、GPS で測定した現在位置を刻々と記録するアイテム。記録した位置データをパソコンに転送し、地図上にプロットしたり、写真と結びつけたり、という使い方が一般的。
V-990 は比較的新しい機種で、高性能の GPS チップ MTK II(66 チャンネル)を採用し、22 時間以上の稼働が可能とハイスペック。さらに、ボイスメモ(音声録音)、超長時間稼働モード(スパイトラッキングモード)など独自の機能を備えている。
まだ買ったばかりなので、すべての機能は使っていないが、そこは追々。
目次
現在位置測定
- 購入したらまず、充電する。
- 付属の USB ケーブルで PC と V-990 をつなぐと、V-990 の左上が赤く光って充電される。
- 3.5 時間程度で満充電になるとのこと。
- 購入直後でもある程度充電されているようだが、自分でも充電した方が確実。
- microSD カードを V-990 に差し込む。
- V-990 には内蔵メモリは無く、GPS データはすべて microSD カードに記録するため、microSD カードが必須。
- 4GB までの microSD に対応している。
- FAT でフォーマットされている必要がある(FAT32 や NTFS は NG)。
- V-990 には内蔵メモリは無く、GPS データはすべて microSD カードに記録するため、microSD カードが必須。
- V-990 の電源を入れると、測定開始。
- 本体上部の小さなボタンが電源ボタンで、これを長押しする。
- カメラみたいなマークの LED(GPS の状態表示 LED)が緑に常時点灯している状態では、GPS 衛星を捕捉していない。
- GPS 衛星を捕捉すると、ピピッという音とともに、GPS LED が 1 秒ごとに点滅するようになる(GPS 捕捉までは通常 35 秒程度を要する)。
- microSD を正常に認識していると、ペンマークの LED(microSD の状態表示 LED)が橙色に常時点灯する。GPS 衛星捕捉後は、データ記録の際、たまに点滅する。microSD を入れ忘れた場合、microSD LED は、電源投入直後にしばらく点滅した後、消えてしまう。
- GPS データの記録は 1 秒ごと(変更不可)。
- 電源を切れば測定終了。
- 再度、電源ボタンを長押しする。
- 再度、電源ボタンを長押しする。
ソフトのインストール
- Java ランタイム(JRE)をインストールする。
- JRE は、次の Time Album を動かすために必要。
- 付属 CD の
X:\Utility\Time Album\Step1. Install The JAVA Virtual Machine\For Windows
にある jre-7u5-windows-i586.exe をダブルクリックする(32 ビット版 Windows の場合)。 - Oracle のホームページから最新の JRE をダウンロード&インストールしても良い。
- Time Album をインストールする。
- Time Album は、V-990 本体の設定を変更したり、microSD に記録されているデータ(CSV 形式)を各種フォーマット(Google Earth の kmz など)に変換したりするためのソフト。
- 付属 CD の
X:\Utility\Time Album\Step2. Run The TimeAlbum\For Windows
にある TimeAlbum_V1.9.1_ENG.exe(Windows の場合)をハードディスクにコピーするだけで良い(コピーせず CD から直接起動することも可能)。
- Time Album は、V-990 本体の設定を変更したり、microSD に記録されているデータ(CSV 形式)を各種フォーマット(Google Earth の kmz など)に変換したりするためのソフト。
- Google Earth をインストールする。
- 付属 CD の
X:\Utility\Google Earth\For PC
にある GoogleEarthSetup.exe をダブルクリックする(Windows の場合)。 - Google のホームページから最新の Google Earth をダウンロード&インストールしても良い。
- 付属 CD の
データの PC への取り込み・閲覧
- V-990 の電源を切り、microSD を V-990 から取り出して、PC のカードリーダーに差し込む。
- Time Album を起動する。
- Time Album 初回起動時は、Time Album の「Time Zone」ボタンをクリックし、タイムゾーンを GMT+09(日本の時刻)に設定する。
- GPS データ(CSV 形式)を読み込む。
- Time Album の「Import」ボタンをクリックし、microSD の中にある CSV ファイルを指定する。
- または、エクスプローラーから、microSD の中にある CSV ファイルを、Time Album のウィンドウへドラッグ&ドロップする。
- CSV ファイルは GPS 測定した日付で名前付けされており、[年][月][日][連番(00 から始まる)].CSV というファイル名になる。例えば、2012 年 10 月 07 日の 1 回目の測定であれば、12100700.CSV となる。
- Google Earth 形式に変換する
- Time Album の「Export」ボタンをクリックする。
- 「KMZ」ボタンをクリックする。
- ファイル名を入力して KMZ 形式(Google Earth 形式)で保存する。
- 私の環境だと、ファイル名に日本語を入れるとうまく動かなかった。半角英数のみのファイル名にしている。
- Google Earth でデータを閲覧する。
- 保存した KMZ ファイルをダブルクリックすると、Google Earth が起動し、V-990 で測定した軌跡が表示される。
- microSD を V-990 に戻し忘れないように注意。
V-990 の設定変更
V-990 の設定変更は、microSD に設定ファイルを書き込むことによって行う。
- V-990 の電源を切り、microSD を V-990 から取り出して、PC のカードリーダーに差し込む。
- Time Album を起動する。
- 「Device Settings」ボタンをクリックすると、設定画面が表示される。
- Tracking modes……GPS データ記録時に保存する項目。通常は Standard mode で良い。より多くの項目を保存したい場合は Professional mode にする。
- Over-speed tag……一定以上のスピードで移動した場合に警告音を出したい場合(高速道路でのスピード出し過ぎなど)は、ここにチェックを入れ、しきい値を入力する。km/h ではなく mil/h(時速○○マイル)であることに注意。
- Spy mode timer……スパイトラッキングモード(超長時間稼働モード)での測定間隔を指定する(分単位)。10-100 と書いてあるので 10 分以上でないと設定できなそうだが、実際には、1 分以上で指定可能。
- 設定を終えたら「OK」ボタンをクリックする。
- 設定ファイルを保存する。
- microSD を V-990 に戻すと、次回測定時から、設定が反映される。
その他
microSD を V-990 本体から出し入れする際は、必ず電源を切ろう。電源を入れたまま出し入れすると、最悪壊れる可能性があるとのこと。
せっかく USB で PC と繋げられるのなら、USB マスストレージで microSD の中身を読み出せれば良いのに、と思うのだが、そうはなっていない。いちいち microSD を本体から出し入れするのは面倒くさい。
他に、V-990 の難点は、ストラップを通しづらいこと。普通、ストラップ穴は緩やかにカーブしていて、ストラップを押し込めば反対側の穴から出てくるが、V-990 はストラップ穴がカーブしていない。どころか、逆段差があってピンセット等でつまんで引っ張り出さないと無理。
逆に、利点としては、格安 GPS ロガーの GT-730FL-S よりも電波感度が高い(電波を拾いやすい)。まだあまり使っていないが、この違いは分かりやすい。
≪GPS 軌跡(実際の動作結果)の記事≫
※その他の記事については、一覧を参照。
≪V-990 の主な仕様≫
- サイズ:74(縦)×43(横)×9.9(高さ) [mm]
(QUO カードより 1 周り小さい) - 重量:55g
- 稼働時間
- 通常モード:公称 22~24 時間
- スパイトラッキングモード:公称 15~30 日
- 記録間隔
- 通常モード:1 秒(固定)
- スパイトラッキングモード:1~100 分
- 記録可能データ数:4GB microSD の場合 5,000 万件
(1 秒に 1 回の記録で約 580 日分) - GPS チップ:MTK II(66 チャンネル)
≪更新履歴≫
- 2012/10/09 主な仕様を記述。