Delphi(および C++Builder の旧バージョン)で手軽に RS-232C(COM ポート)を使うためのコンポーネントに ComPort Library(TComPort)がある。C++Builder XE でも何とか動作したので、やり方を整理しておく。

【実行時パッケージの作成】

  • すべてのプロジェクトを閉じた状態で、[ファイル→プロジェクトを開く]メニューにて、ComPort Library の Source フォルダにある CPortLibCB6.bpk(C++Builder 6 用)を開く。
  • 自動的にプロジェクトが C++Builder XE 用に変換される。
  • ビルド構成を Release にする(右側のプロジェクトマネージャーペインで選択)。
  • メイクすると、CPortLibCB6.bpl ができあがる。


【設計時パッケージの作成】

  • [ファイル→プロジェクトを開く]メニューにて、DsgnCPortCB6.bpk を開く。
  • 実行時パッケージと同様にメイクし、DsgnCPortCB6.bpl を得る。

【パッケージのインストール】

  • CPortLibCB6.bpl を Windows のシステムライブラリフォルダ(Windows 7 64bit なら C:\Windows\SysWOW64)にコピーする。
  • [コンポーネント→パッケージのインストール]メニューにて、追加ボタンをクリックして DsgnCPortCB6.bpl を追加する。デフォルトにチェックを入れると毎回設定しなくて良いだろう。

【ComPort Library を利用するアプリケーションのメイク】

  • ツールパレットペインに「CPortLib」タブが増えていて、その中の TComPort をフォームに貼り付ければ RS-232C にアクセスできるようになる。
  • [プロジェクト→オプション]メニューで、ディレクトリと条件定義→ライブラリパスに、CPortLibCB6.bpl/DsgnCPortCB6.bpl のパスを追加する。
  • [プロジェクト→オプション]メニューで、ディレクトリと条件定義→条件定義に DONT_USE_WINSPOOL_SETPORTA を追加する。
  • winspool.h(include\windows\sdk 等にある)を開き、SetPortA/SetPortW を宣言している箇所を、#ifndef DONT_USE_WINSPOOL_SETPORTA~#endif で挟む
  • CPort.hpp をインクルードする。
  • CPort.hpp を開き、inline じゃない方の EComPort() の宣言 2 つをコメントアウトする。

以上でビルドができる。



≪参考≫