下り最大 40Mbps の WiMAX の実際のスピードはどれほどか、山手線の全駅および走行中の駅間でスピードテストを実施。WiMAX 内蔵パソコンの Let's note J10 にて測定。

結果の詳細はすべて「WiMAX 鉄道スピードテスト」の山手線ページに登録してあるので、そちらを参照しながら以下をご覧ください(駅名をクリックすると詳細な測定情報が見られます)。

全 87 件のスピード測定結果を総合すると、
WiMAXYamanote
のようになり、下り速度の平均は 5.39Mbps(7/26 現在の登録結果平均、接続路線含む)。

理論値はあくまでも理論値であって実際に 40Mbps 出るわけでは無いが(そもそも WiMAX 内蔵パソコンの場合は理論上も 28Mbps までしか受信できない)、5Mbps 少々というのは、さすがにだいぶ遅く感じる。

現実的な期待値を考えてみると、無線 LAN の実効速度が理論値の半分~1/3 であることを考えると、WiMAX も 13~20Mbps くらいの速度が出れば御の字と言える。また、5.39Mbps という平均速度は、静止よりも条件の悪い移動中(電車走行中)も含んでいる。移動中は静止時のさらに半分くらいの速度になると考えると、6.5~10Mbps が期待値。静止と移動の平均ということならば、12Mbps くらいが期待値だろうか。

もっとも、12Mbps と比較しても 5Mbps 少々というのは遅いので、もうちょっと早くなって欲しい。

測定結果をもう少し詳しく見ていくと、新宿(1.61Mbps)、池袋(0.49Mbps)、東京(2.45Mbps)、渋谷(1.63Mbps)といった大きな駅で速度が遅いのが気になる。ユーザーが多くて回線が詰まってしまっているのだと思うが、これが平均速度を落とすことになっている。

一方で、成績の悪い新宿と池袋に挟まれた駅および駅間は、高田馬場の 12.19Mbps を筆頭に 7Mbps 前後で推移しており、平均を上回っている。

すごいのは、御徒町~秋葉原間の 12.78Mbps。7/3 に測定した時は 7.38Mbps、7/23 は 18.17Mbps とばらついているが、走行中のことなので、ばらつくこと自体はさもありなんという感じ。全体として高いレベルを維持しているのがすごいと思う。他の駅や駅間もこのレベルになってくれると文句ないのだけれど。

逆に、あまり良くないばらつきを見せているのが巣鴨~大塚間。同日の外回りと内回りで測定して、片方は 19Mbps 近いのに、もう片方は測定不能。さすがに測定不能はどうかと思う。

いろいろ書いたが、平均 5.39Mbps というのは、実用上は悪くない速度だと思う。ニコニコ動画の高画質動画は 1Mbps なので、コメントや Twitter などがバックグラウンドで通信しているとしても、十分に視聴可能だ。

ばらつきの多い無線環境の速度測定において、1 駅あたり 1~2 件という測定結果の数は決して十分ではない。WiMAX ユーザーの方は、WiMAX 鉄道スピードテストに追加登録をお願いします。