UTAU 関連の情報共有を行う UTAU 勉強会 の第 2 回が開催された。
あいにく現地入りはできなかったが、ニコニコ生放送は見ることができたので、感想をまとめてみる。
開催方式は第 1 回と同じく、リレー講義形式。今回は 4 名の講師が、それぞれのテーマについて説明を行った。各講師の持ち時間は前回同様 30 分。
以下、各講師の内容と、それに対する感想などを。
保健体育 P は音源の作り方を解説。作り方と言っても、録音や原音設定などの音源部分「ではなく」、コンセプトメイクから PR(露出)までの広い流れについて。
音源作りに当たっては、「ねらい」を決めるのが重要であると説く。「より多くの人に知ってもらえる、使ってもらえる音源」をねらった時の施策について、自音源である月代はくぽ・丸華リー太を具体例として紹介。
例えば広報面では、積極的にコンピレーションを展開し、毎回きちんとテーマを決めて、あまたあるコンピレーションの中に埋もれないように配慮。動画内に楽器を入れるとか、他の音源とのデュエットにするなど。
保健体育 P の主張には共感するところが多い。音源利用者の立場で見ると、きちんとホームページが整備されているなど露出が整っている音源は安心できる。クリエイター(音源ではないが)の立場で見ると、私も目的を定めてからの広報活動まで行うようにしている……が、まだまだ不十分であるので、今後とも精進していきたいと思う。
あ、私は UTAU 曲でカラオケできるスペシャルなカラオケオフを共同開催しているので来てね。中外合唱もできるよ! お一人様でも、お友達とご一緒でも歓迎です。と、便乗広報。
くろ州さんは、UTAU の使い方を一通り、超高速で解説。
UTAU 本体での音符の入力に始まり、プラグインを導入しての連続音の使い方、拡張ピッチエディタでのピッチ編集。UTAU 以外に VocalShifter で編集する方法もあることについても触れていた。
調声のリセットの項目では、私が開発したすっぴんプラグインもご紹介いただいた。
後半の「情報の集め方」でも触れられていた通り、UTAU 関連の情報は散在している。UTAU の操作・調声方法について、各ステージでの主要な手法を 1~2 個盛り込みつつ、30 分という短い時間にまとめあげた本講座は、「まとまっている」情報の良い例になるのではないだろうか。
ぼいじゃあさんは、オケとボーカルをミックスする手法を解説。
ミックスの考え方の根底には「引き算」があり、フローとしては、イコライザー→コンプレッサー→ディエッサー→ディレイ→リバーブ、となるとのこと。
イコライザーでは、オケ側はボーカルが埋め込めるような隙間を作り、ボーカル側は 500Hz 周辺をブーストして音の厚みを作る。コンプレッサーは沼が深いため、ボーカル用のプリセットを使うのが楽ちん。ディエッサーは破擦音の軽減をするために入れておく。
ディレイはタイム 189ms、フィードバック 26% の設定が汎用的に使える。リバーブは、ルームリバーブ+プレート(or ホール)リバーブの 2 段掛け。
私含めてボーカルミックスは苦手な人が多く、初心者でもやりやすい方法に絞ってまとめてくれたこの講座は非常にありがたかった。歌唱だけではなく、HANASU でもボーカルミックスは必要になってくるので、今回の内容を活用できる場面は多いと思う。
UTAU 界隈では課金アイテムを嫌う風潮もあるが、私は課金で作業が効率化できるなら十分アリだと思っている。有料プラグイン含めて紹介してくれたのはありがたかった。
みのがしさらんさんは、UTAU の生調教を披露。リアルタイムで調声していくのは、もはやプレゼンというよりもショーで、見ているだけでわくわくする。
みのがしさらんさんの調声手法は、歌詞などから歌わせ方をイメージして、調声に反映していく。「暗い夜道」の「よ」の部分を、哀愁漂う感じにしていく、といった具合。
これは言うのはたやすいが、やるのは経験が必要。哀愁漂うってどうすれば漂うのか、というのが難しいところだが、みのがしさらんさんはサクサク進めており、自分のイメージと UTAU の調声がきちんと頭の中で紐付いていて、具体的な表現として形にしていた。この方法をマスターできれば、感情表現を短時間で調声できるようになるのではないだろうか。
調声方法もいろいろあって、前回の勉強会では、「V ピッチ」などピッチ曲線を命名した上でマッチする曲調を紹介するという理論的な内容だったが、みのがしさらんさんはフィーリングから攻めている。どちらが良い悪いではなく、いろんな調声方法を知ることができるのが勉強会の良さであり、その中から、自分に合ったものをチョイスしていくという活用方法になるだろう。
UTAU 勉強会だからといって、狭義の UTAU にとらわれずに、企画からミックス、PR まで含めた幅広い UTAU 関連の内容を取り扱ってくれたのは非常に有意義だった。
休憩時間に、翌日開催の「君 UTA」のサークル CM を流すのもナイスアイディア。休憩時間が楽しくなる。
第 3 回も開催されることを期待したい。
あいにく現地入りはできなかったが、ニコニコ生放送は見ることができたので、感想をまとめてみる。
開催方式は第 1 回と同じく、リレー講義形式。今回は 4 名の講師が、それぞれのテーマについて説明を行った。各講師の持ち時間は前回同様 30 分。
以下、各講師の内容と、それに対する感想などを。
うれしい UTAU 音源をつくるためのたこやき式メソッド
保健体育 P は音源の作り方を解説。作り方と言っても、録音や原音設定などの音源部分「ではなく」、コンセプトメイクから PR(露出)までの広い流れについて。
音源作りに当たっては、「ねらい」を決めるのが重要であると説く。「より多くの人に知ってもらえる、使ってもらえる音源」をねらった時の施策について、自音源である月代はくぽ・丸華リー太を具体例として紹介。
例えば広報面では、積極的にコンピレーションを展開し、毎回きちんとテーマを決めて、あまたあるコンピレーションの中に埋もれないように配慮。動画内に楽器を入れるとか、他の音源とのデュエットにするなど。
保健体育 P の主張には共感するところが多い。音源利用者の立場で見ると、きちんとホームページが整備されているなど露出が整っている音源は安心できる。クリエイター(音源ではないが)の立場で見ると、私も目的を定めてからの広報活動まで行うようにしている……が、まだまだ不十分であるので、今後とも精進していきたいと思う。
あ、私は UTAU 曲でカラオケできるスペシャルなカラオケオフを共同開催しているので来てね。中外合唱もできるよ! お一人様でも、お友達とご一緒でも歓迎です。と、便乗広報。
プラグインや周辺ツールの使いさばき講座
- 講師:くろ州さん
- 資料:Google Drive
くろ州さんは、UTAU の使い方を一通り、超高速で解説。
UTAU 本体での音符の入力に始まり、プラグインを導入しての連続音の使い方、拡張ピッチエディタでのピッチ編集。UTAU 以外に VocalShifter で編集する方法もあることについても触れていた。
調声のリセットの項目では、私が開発したすっぴんプラグインもご紹介いただいた。
後半の「情報の集め方」でも触れられていた通り、UTAU 関連の情報は散在している。UTAU の操作・調声方法について、各ステージでの主要な手法を 1~2 個盛り込みつつ、30 分という短い時間にまとめあげた本講座は、「まとまっている」情報の良い例になるのではないだろうか。
ボーカルミックス講座
- 講師:ぼいじゃあさん
- 資料:後日ブログにアップ予定
ぼいじゃあさんは、オケとボーカルをミックスする手法を解説。
ミックスの考え方の根底には「引き算」があり、フローとしては、イコライザー→コンプレッサー→ディエッサー→ディレイ→リバーブ、となるとのこと。
イコライザーでは、オケ側はボーカルが埋め込めるような隙間を作り、ボーカル側は 500Hz 周辺をブーストして音の厚みを作る。コンプレッサーは沼が深いため、ボーカル用のプリセットを使うのが楽ちん。ディエッサーは破擦音の軽減をするために入れておく。
ディレイはタイム 189ms、フィードバック 26% の設定が汎用的に使える。リバーブは、ルームリバーブ+プレート(or ホール)リバーブの 2 段掛け。
私含めてボーカルミックスは苦手な人が多く、初心者でもやりやすい方法に絞ってまとめてくれたこの講座は非常にありがたかった。歌唱だけではなく、HANASU でもボーカルミックスは必要になってくるので、今回の内容を活用できる場面は多いと思う。
UTAU 界隈では課金アイテムを嫌う風潮もあるが、私は課金で作業が効率化できるなら十分アリだと思っている。有料プラグイン含めて紹介してくれたのはありがたかった。
調声講座
- 講師:みのがしさらんさん
- 資料:-
みのがしさらんさんは、UTAU の生調教を披露。リアルタイムで調声していくのは、もはやプレゼンというよりもショーで、見ているだけでわくわくする。
みのがしさらんさんの調声手法は、歌詞などから歌わせ方をイメージして、調声に反映していく。「暗い夜道」の「よ」の部分を、哀愁漂う感じにしていく、といった具合。
これは言うのはたやすいが、やるのは経験が必要。哀愁漂うってどうすれば漂うのか、というのが難しいところだが、みのがしさらんさんはサクサク進めており、自分のイメージと UTAU の調声がきちんと頭の中で紐付いていて、具体的な表現として形にしていた。この方法をマスターできれば、感情表現を短時間で調声できるようになるのではないだろうか。
調声方法もいろいろあって、前回の勉強会では、「V ピッチ」などピッチ曲線を命名した上でマッチする曲調を紹介するという理論的な内容だったが、みのがしさらんさんはフィーリングから攻めている。どちらが良い悪いではなく、いろんな調声方法を知ることができるのが勉強会の良さであり、その中から、自分に合ったものをチョイスしていくという活用方法になるだろう。
まとめ
今回も非常に充実した内容だった。講師および運営の皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。UTAU 勉強会だからといって、狭義の UTAU にとらわれずに、企画からミックス、PR まで含めた幅広い UTAU 関連の内容を取り扱ってくれたのは非常に有意義だった。
休憩時間に、翌日開催の「君 UTA」のサークル CM を流すのもナイスアイディア。休憩時間が楽しくなる。
第 3 回も開催されることを期待したい。
参考資料
- UTAU 勉強会公式サイト
- Twipla
- UTAU 勉強会準備会 運営 Twitter
- #utaustudy02 Twitter ハッシュタグ
- 中継タイムシフトコミュニティー
- アンケート
- 第 1 回勉強会のオフレポ