2012年12月

2012 年もご愛顧ありがとうございました

いつもブログにお越し頂きありがとうございます。

自分の 2012 年を振り返ってみると……。

デジタルガジェット系は、今年もいろいろ買ったり遊んだりした。

WiMAX 関連では、


ソフトウェアの開発は引き続き行っており、


Haiku (Haiku OS) 関連のトレンドを追ってみると、


というような感じでいろいろありましたが、お付き合いいただきまして本当にありがとうございます。


2013 年もどうぞよろしくお願いします。

鼻歌採譜プラグイン Ver 2.05 β を公開

SS_SaiLis_Main_Ver205BetaUTAU 用の歌声→音符取得プラグイン「鼻歌採譜プラグイン」をバージョンアップ。Ver 2.05 β をテスト公開

ドラッグ&ドロップインストールに対応しているので、ダウンロードしたアーカイブを UTAU のウィンドウにドラッグ&ドロップすればインストール可能。

今回は、細かなバグ修正の他に、多言語対応を行っている。

英語環境で鼻歌採譜プラグインを起動すると自動的に英語表示になるほか、ユーザーが表示言語を指定することも可能。

翻訳データベース(辞書ファイル)は単なるテキストファイルなので、誰でも作成可能だ。

現在は日本語と英語の 2 カ国語しか対応していないが、他の言語の辞書ファイルを作成したら送ってください。次期バージョンに収録させて頂きます。

以下の組み合わせで動作を確認。

鼻歌採譜プラグインOSUTAU音源
鼻歌採譜プラグイン
Ver 2.05 β
Windows 8 Pro
64 ビット版
UTAU
Ver 0.4.14
淡水ウパ淡水ウパ
鼻歌採譜プラグイン
Ver 2.05 β
Windows 7 Professional
64 ビット版
UTAU
Ver 0.4.14
春歌ナナ春歌ナナ
鼻歌採譜プラグイン
Ver 2.05 β
Windows XP Professional
SP1 32 ビット版
UTAU
Ver 0.2.75
実音とわの(100404)実音とわの100404

なお、Windows 2000 では動作しない。

鼻歌採譜プラグインの使い方などについては、旧バージョンなので現在とは少し異なるところもあるが、動画で紹介している

鼻歌を録音する際は、ノイズの少ない高音質の機材で行う方が良い結果が得られる。自分は、オリンパスのリニア PCM ボイスレコーダー、DS-800 で行っている。



文字コードを指定してメモリから文字列を読み込む(C++Builder XE3/TMemoryStream)

C++Builder は、ファイルの読み込みがとても簡単で、TStringList::LoadFromFile() により、文字コードを適切に処理して読み込んでくれる。

LoadFromFile() は見ただけで使い方が分かる。しかし、その親戚である、メモリからの読み込みを行う LoadFromStream() については、まとまった説明が見当たらなかったので試行錯誤。

で、以下が結果のコード。メモリに格納されている文字列を、文字コードを指定して TStringList に読み込む。

void __fastcall TForm1::Button1Click(TObject *Sender)
{
    const char                  UTF8_STR[] = { 0xE6, 0x98, 0xA5 };
    unique_ptr<TMemoryStream>   aMemStream(new TMemoryStream());
    unique_ptr<TStringList>     aStrList(new TStringList());

    aMemStream->Write(UTF8_STR, 3);
    aMemStream->Seek(static_cast<long>(0), soBeginning);
    aStrList->LoadFromStream(aMemStream.get(), TEncoding::UTF8);
    ShowMessage(aStrList->Text);
}


UTF8_STR が文字列が格納されているメモリ領域。今回は定数にしてあるが、通常は、どこかから持ってきた内容を格納しているバッファになる。

TStringList::LoadFromStream() は、TStream 型(の派生クラス)からしかデータを読み出せない。メモリ領域をそのまま読むことはできないので、仲介役の TMemoryStream が必要になる。

TMemoryStream にメモリ領域の内容を書き込んでいるのが aMemStream->Write(UTF8_STR, 3); TMemoryStream にメモリ領域の内容を読み込むというイメージだったので、最初 Read() を使いそうになってしまったが、Write() なので注意。

Write() 後に、読み書き位置を先頭に戻しておく。

あとは、LoadFromStream() に TMemoryStream へのポインタを渡せば、文字列が読み込まれる。

文字コードの指定は、
  • UTF-8……TEncoding::UTF8
  • UNICODE(UTF-16)……TEncoding::Unicode
  • 指定無し……自動判別
など。TEncoding についてはここが詳しい。

以上、コードを実行すると、メモリ領域から 3 バイトを読み取って、「春」を取得できる。

LoadFromStream

Windows 8 Pro アップグレード版のクリーンインストールとライセンス認証方法

Windows 8 Pro のアップグレード版は、そのままではクリーンインストールができない(インストールはできるがライセンス認証ができない)が、やり方はある。

現在知られているのは、以下の 2 通りだと思う。
  1. Windows 8 をクリーンインストール(ライセンス未認証)後、再度 Windows 8 をインストールして認証する。
  2. Windows 8 をインストールする前に「Windows」という名前の空のフォルダを作っておく。

1 の方法は、結局アップグレードしてるのと同じなんじゃないか? という気がしたので、今回は 2 の方法でやってみた。


フォーマットとフォルダ作成

一口に「空の Windows フォルダを作成する」と言っても、もし実機でやるのであればなかなか大変。


Windows 8 をインストールする予定のパソコン(本命パソコン)はまだ起動しないので、他のパソコン上でやらなければならない。本命パソコンから HDD を取り外し、SATA←→USB 変換ケーブルなどでサブパソコンに接続しなければならない。

あるいは、Windows 以外の OS に抵抗がないのであれば、Haiku OS や各種初心者向け Linux など、USB メモリブート/CD ブートで操作ができる OS から起動し、フォルダを作るのが楽だ。これなら HDD をつなぎ替える必要が無い。


Haiku の USB メモリへのインストール方法はこちらの記事の「USB メモリブート Haiku の作成」など。USB から Haiku を起動した後は、スタートメニューから DriveSetup を実行してフォーマットし、さらに、デスクトップを右クリックしてフォーマットした HDD をマウントできる。


DiskFormatさて、今回は Windows XP 上で、HDD フォーマットのフォルダの作成を実施。コンピュータの管理でディスクの初期化を行った。

FormatNTFSHDD は NTFS でクイックフォーマットしておく。


WindowsFolderフォーマットが終わったら、「Windows」という名前の空のフォルダを作成する。


Windows 8 のインストール

Windows8InstallKind今回は、Windows 8 Pro アップグレードのダウンロード版(3,300 円)を使用。ダウンロード後、ISO ファイルを作成した。


インストール自体は普通に行う。


インストールの種類を選ぶ画面では、「カスタム」を選ぶ。

Windows8InstallPartitionインストール場所は、先ほど空の Windows フォルダを作成したほとんどが空き領域の HDD。


インストール途中でプロダクトキーの入力が必要。購入した際のプロダクトキーを入力する。

Windows8ライセンス確認インストール完了後、Windows 8 を起動し、ライセンス認証画面を開くと、ライセンス認証が完了している。


鼻歌採譜プラグイン Ver 1.77 β を公開

◆更新情報◆
Ver 2.05 β を公開

SaiLis177Beta_MainUTAU 用の歌声→音符取得プラグイン「鼻歌採譜プラグイン」をバージョンアップ。Ver 1.77 β をテスト公開

ドラッグ&ドロップインストールに対応しているので、ダウンロードしたアーカイブを UTAU のウィンドウにドラッグ&ドロップすればインストール可能。

今回の大きな変更点は、音長解析(リズム)の精度を向上させたこと。

これまでは、欲しい音長の半分の音長を指定する必要があった(例えば、全部 4 分音符の曲を採譜するなら指定は 8 分音符)が、今回のバージョンアップにより、欲しい音長そのものを指定すれば良いようになった。

ブレス(息継ぎ)への対応が行われ、別の音符として採譜してしまう確率も低くなった。

その他、全体的に音長解析の仕組みを見直しており、音長だけで見れば、そこそこの結果を得られることが多くなった。

これに伴い、Developer Release からベータ版に格上げ。

その他の主な変更点は、
  • 挿入する歌詞の種類(単独音/連続音)を選べるようにした。
  • 参考情報としてピッチ情報を付加できるようにした。
  • 歌唱 WAVE を履歴から選べるようにした。

以下の組み合わせで動作を確認。

鼻歌採譜プラグインOSUTAU音源
鼻歌採譜プラグイン
Ver 1.77 β
Windows 8 Pro
64 ビット版
UTAU
Ver 0.4.14
淡水ウパ淡水ウパ
鼻歌採譜プラグイン
Ver 1.77 β
Windows 7 Professional
64 ビット版
UTAU
Ver 0.4.12
櫻歌ミコ キレ音源櫻歌ミコキレ音源
鼻歌採譜プラグイン
Ver 1.77 β
Windows XP Professional
SP1 32 ビット版
UTAU
Ver 0.2.75
実音とわの(100404)実音とわの100404

なお、Windows 2000 では動作しない。

鼻歌採譜プラグインの使い方などについては、旧バージョンなので現在とは少し異なるところもあるが、動画で紹介している

鼻歌を録音する際は、ノイズの少ない高音質の機材で行う方が良い結果が得られる。自分は、オリンパスのリニア PCM ボイスレコーダー、DS-800 で行っている。



鼻歌採譜プラグイン Ver 1.31 Developer Release を公開

SS_SaiLis_Analyze◆更新情報◆
Ver 1.77 β を公開

UTAU 用の歌声→音符取得プラグイン「鼻歌採譜プラグイン」をバージョンアップ。Ver 1.31 Developer Release をテスト公開。併せて、スクリーンショット集も公開

ドラッグ&ドロップインストールに対応しているので、ダウンロードしたアーカイブを UTAU のウィンドウにドラッグ&ドロップすればインストール可能。

主な変更点は、
  • マルチスレッド解析による高速化。
  • プログレスバー表示の改善。

以下の組み合わせで動作を確認。Windows 2000 では動作しない。

鼻歌採譜プラグインOSUTAU音源
鼻歌採譜プラグイン
Ver 1.31 DR
Windows 7 Professional
64 ビット版
UTAU
Ver 0.4.12
鳴都 Sweet
(採譜後歌詞を連続音に変更)
鳴都Sweet
鼻歌採譜プラグイン
Ver 1.31 DR
Windows XP Professional
SP1 32 ビット版
UTAU
Ver 0.2.75
実音とわの(100404)実音とわの100404

解析速度について、これまでの公開バージョンである Ver 1.17 DR と比較してみた。比較条件は、
  • 解析対象 WAVE:312.1 秒(44.1kHz、2ch)
  • CPU:Intel Core i5-750s(2.4 GHz、4 コア 4 スレッド)
  • 詳細環境:こちら

結果は下記のようになり、実時間の 24 倍速で解析できるようになり、Ver 1.17 DR と比較して 2.4 倍高速に解析できるようになった。

鼻歌採譜プラグイン所要時間倍速
鼻歌採譜プラグイン Ver 1.31 DR13.0 秒23.9 倍速
鼻歌採譜プラグイン Ver 1.17 DR31.2 秒10.0 倍速

なお、内部的にうたりすとのコンポーネント共有化をさらに推進しており、その影響で、過去のバージョンと解析結果が多少異なることがあるかもしれない。

C++Builder XE3 のインストール方法まとめ

目次


概要

CBuilderXE3メイン画面Windows(など)のアプリをビジュアルに開発できる C++ 開発環境、エンバカデロ社の C++Builder XE3 のインストールのやり方をまとめておく。

今回使用したのは C++Builder XE3 の、Starter ESD バージョンアップ版(約 14,000 円)だが、他のエディションでも参考になるのではないか。

Starter 版は、数あるエディションの中でも一番機能が少ない代わりに安い。比較表はこちら。通常のアプリを開発する分には困らないが、データベース接続やマルチプラットフォーム(Windows & Mac)機能などが省かれている。

ESD 版はいわゆるダウンロード版のこと。Starter には ESD 版しかない。他のエディションにはパッケージ版もあるが、ESD 版の方が安い。

ダウンロード

C++Builder XE3 の ESD 版を購入すると(今回は SE Shop.com にて購入)、(購入先からではなく)エンバカデロからメールでダウンロード情報が送られてくる。「Order Confirmation: C++Builder XE3 Starter Upgrade/Competitive Upgrade」というような英語の件名だ。

メール本文に C++Builder XE3 のネットインストーラ(約 51MB)のダウンロード先が記載されているのでダウンロードする。

インストール

インストールは簡単だが、それなりに手間暇がかかる。

ダウンロードしたネットインストーラ(cbuilder_xe3_win_esd.exe)を起動すると、言語選択画面になるので「Japanese」を選んで OK ボタンをクリック。

CBuilderXE3JSharpC++Builder のインストールには、JSharp のインストールが前提となる。JSharp がインストールされていない場合は、最初に JSharp をインストールすることになる。

CBuilderXE3DownloadFolderファイルのダウンロード場所を指定する画面になるので、空のフォルダを指定する。このフォルダにインストールされるわけではなく、あくまでもダウンロードしたファイル群を保存するだけのフォルダだ。

前提ソフトウェアのインストールが完了すると、いよいよ C++Builder XE3 のインストール。

CBuilderXE3Regist製品登録画面の Serial Number の欄には、エンバカデロから送られてきたメールに記載されている「インストール番号」をコピー&ペーストする。

言語選択画面では既に Japanese が選択されているので、デフォルトのまま進んで良い。

CBuilderXE3Func続いて、プログラム機能選択の画面なども基本的にデフォルトのままで良い。必要に応じて変更する。

CBuilderXE3InstallDownloadインストール準備完了画面で「次へ」ボタンをクリックすると、ファイル群のダウンロードとインストールが始まるのでしばらく待つ。

CBuilderXE3DocExplorerC++Builder XE3 本体のインストールが完了すると、続いてヘルプのインストール。Microsoft Document Explorer が無い環境では、さきにそちらをインストールすることになる。

本体のインストール時と同様、機能やダウンロードフォルダ、インストール先フォルダなどを指定すれば、ダウンロードとインストールが行われる。

ヘルプのインストールが完了すれば、ひとまずインストール完了だ。

初回起動と製品登録

CBuilderXE3Regist2初めて C++Builder XE3 を起動する際は、かなり待たされた後で、製品登録画面になる。

Serial Number はすでに入力されているので、Developer Network のアカウント情報を入力する。アカウントをまだ持っていない場合は、ここで登録する。

CBuilderXE3FirstStart登録に成功すると、C++Builder XE3 が起動する。

アップデートのインストール

デフォルトの設定であれば、C++Builder XE3 起動時に、自動的にアップデートのチェックが行われる。アップデートがある場合は、タスクトレイのアイコンで通知が来るので、クリックしてアップデートマネージャーのウィンドウを開く。

CBuilderXE3UpdateDownload適用したいアップデートを選択して「Download」ボタンをクリックすると、ネットインストーラのダウンロードが始まる。

ダウンロードが完了すると、再びタスクトレイのアイコンで通知が来るので、クリックしてアップデートマネージャーのウィンドウを開く。自動でインストールされるわけではないことに注意。

インストールしたいアップデートを選択して「Install」ボタンをクリックすると、インストールが始まる。

CBuilderXE3HelpUpdateアップデートのインストール方法も、C++Builder XE3 本体のインストール方法とほぼ同じ。ファイルダウンロード用のフォルダ等を指定してインストールすれば良い。

CBuilderXE3Aboutアップデートのインストールが完了したら、C++Builder XE3 を起動し、バージョン情報を確認する。「インストール済みの更新」の欄にアップデート内容が記載されていれば OK。

また、アップデートマネージャーには表示されないものの、こちらの登録ユーザーページには各種 Hotfix 等が公開されているので、インストールしたいものがあれば、ダウンロードしてインストールする。

Hotfix はインストーラではなく zip ファイル。zip 内のドキュメントで指定されているパスに zip を解凍するだけで良い。

以上で、すべてのインストールが完了する。



感想

インストールは簡単なのだが、まどろっこしい。

CBuilderXE3DownloadFail一番の原因はネットインストーラ。インストーラを起動してから各種ファイルをダウンロードするので時間がかかる。しかも、ダウンロードが途中で失敗すると、ダイアログが出て止まる。インストールの間放置しておいて、そろそろ終わったかなと画面を見てみると、途中で止まっているのはがっくりくる。

ネットインストーラがあるのは良いが、フル版も置いておいて欲しい。

鼻歌採譜プラグイン Ver 1.17 Developer Release を公開

◆更新情報◆
Ver 1.31 Developer Release を公開



鼻歌採譜プラグイン Ver 1.17 DR バージョン情報UTAU 用の歌声→音符取得プラグイン「鼻歌採譜プラグイン」をバージョンアップ。Ver 1.17 Developer Release をテスト公開

ドラッグ&ドロップインストールに対応しているので、ダウンロードしたアーカイブを UTAU のウィンドウにドラッグ&ドロップすればインストール可能。

鼻歌採譜プラグイン Ver 1.17 DR メインウィンドウ外から見える主な変更点は、
  • UTAU Ver 0.4 系統で動作するようになった。
  • Windows 7 のルック&フィールに対応。
  • ログを UNICODE(UTF-16)で出力するようにした。

内部的にはかなり大きく変更されている。
  • コンパイラが C++Builder のかなり古いバージョン(6 だったかな?)から C++Builder XE に変更。
  • ルック&フィールは再構築。
  • 内部の文字コードも UNICODE(UTF-16)に変更。
  • Lib UTAU を採用。
  • うたりすとのコンポーネント共有化を促進。

以下の組み合わせで動作を確認。

鼻歌採譜プラグインOSUTAU音源
鼻歌採譜プラグイン Ver 1.17 DRWindows 7 64 ビット版UTAU Ver 0.4.12紫苑ヨワ(ささやき)
鼻歌採譜プラグイン Ver 1.17 DRWindows XP 32 ビット版UTAU Ver 0.2.75実音とわの(100404)

たまに話の出る解析速度についてだが、うちの環境だと、歌唱 WAVE の時間と比べて 10 倍速前後。30 秒の歌唱 WAVE であれば、3 秒程度で解析が完了する。

うちの環境は、
  • CPU……Intel Core i5-750s(2.4GHz)
  • メモリ……8GB

詳しくはこちら




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