ベースステーションとしてのデスクトップパソコンは持っているものの、出先でも作業ができるノートパソコンも欲しくなり。
気軽に持ち運べる軽さと長時間バッテリーを兼ね備えた機種が良いなと思って探した結果、NEC LaVie MX LX60T/51EC を購入。2001 年 3 月のこと。
スペックは、
CPU | Transmeta Crusoe TM5600 600 MHz |
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チップセット | ALi M1535(らしい) |
ディスプレイ | 10.4型TFTカラー反射型液晶 800x600 |
メモリ | 128 MB |
HDD | 20 GB |
ビデオカード | ATI Mobility-M |
サウンドカード | ESS テクノロジー ESS1946S (Solo-1E) |
質量 | 1.37 kg |
バッテリー駆動時間 | 8~11 時間 |
数々の工夫により、当時としては驚異的なバッテリー駆動時間最大 11 時間を実現した機種。
CPU は Intel でも AMD でもない、トランスメタ社の Crusoe。CPU 命令セットは Intel x86 と互換性が無いものの、x86 命令を VLIW に変換することで互換性を確保する特殊な CPU。VLIW がシンプルなため低消費電力で動作する。また、元祖 EIST ともいえる LongRun(動作状況に応じた周波数変速)によっても消費電力が抑えられている。
液晶は反射型。太陽光(外光)を利用して表示するためバックライトが不要となり、省電力。
さらに、液晶の背面にバックライトがなくなった分の隙間に、リチウムポリマーバッテリーを埋め込むことで、バッテリー容量を増加。
バッテリー駆動時間全振りともいえる尖った製品で、ワクワクが止まらない。実稼働時間も 9 時間 15 分と、カタログスペックに恥じない結果となった。
その代わりバッテリー以外はデメリットも多い。
CPU は能力としては Intel の 6~7 割と言われていた。特にアプリの初回起動時が遅い。
反射型液晶は見づらい。明るいところでないと光量が不足するが、かといって太陽光が当たっている状態というのは見づらいものだ。
というわけでややクセはあるものの、軽量でバッテリー駆動時間が長く、安心して持ち運べるというメリットはやはり大きい。個人的には CPU の特殊構造も興味深かった。
満足度でいえば大満足のノート PC だった。
ちなみに購入価格は税込 24 万円超と決して安くはない。