笹目川の河口A列車で行こう はじまる観光計画(はじまるA列車)で自作シナリオ「渓谷の琵城」を作成した時のことや、その後の知見なども踏まえて、自作シナリオ(ユーザーシナリオ)の作り方をまとめて整理しました。

Steam 版(Build 30257.629)をもとにしていますが、Nintendo Switch 版でも似たような感じなのではないかと思います。

なお、縮小表示されている画像はクリックで拡大できます。

基本的な流れ

基本的な流れは公式ヘルプに準じます(公式ヘルプが用意されていること自体は大変ありがたいのですが、フレーム使用なのでリンクを貼りたいときは不便ですね……)。
  • 構想
  • マップ生成
  • 土地造成
  • 街づくり(個別編集など)
  • ゲーム設定(地域設定、シナリオ作成など)
  • テストプレイ
  • シナリオ登録・公開

構想

特徴を出す手を動かす前に、シナリオの構想を固めておきます。

  • シナリオの見どころを作る(複雑な路線網、優雅な観光地、ストーリー etc)
  • 目的を作る(路線拡張、観光客増加、トゥルーエンド etc)
とあります。

例えば公式シナリオ「転換する都市」では、
  • 見どころ:臨海地区の夜景
  • 目的:工業を衰退させて商業などを発展させる
というあたりになろうかと思います。

  • 見どころ
    • 観光地:渓谷と城(琵城)
    • ストーリー:琵城にまつわる伝承(琵城小噺集)
    • イベント:傾国の美女(誰を選ぶかで結果が変わる)
  • 目的:琵城への観光客誘客
としています。

構想がブレると実作業が大幅にやり直しとなることもあります。最初の段階でしっかりと構想を固めておきましょう。

コンストラクションモードボタン構想を固めたら、タイトル画面からコンストラクションモードに入り、マップ生成をしていきます。

自動生成マップ生成では、地形を自動生成し、マップのおおまかな形を決めます。以降で、マップ生成のオプションについて説明します。

サイズ

サイズSS、S、M、L の 4 段階から選べます。

SS は縦横 80 マス、L は 320 マス(縦横 4 倍で面積 16 倍)です。ヘルプには 1 マスのサイズについて記載がありませんが、行政受託から計算すると 1 マス 50m なので、L サイズマップは 16km × 16km ということになります。

開始年

開始年1955 年~2025 年の範囲で選べます。

年代によって、使える列車や建物が異なります。

標高と平地

標高公式ヘルプによれば、標高は「基準となる標高」、平地は「開発に適した平らな土地の割合」ですが、これらの組み合わせにより生成される地形はイメージしづらいです。例えば、標高 100%、平地 100% にすると、全面的に 22F 高地の平地となるのかと思いきや、実際には 1F の平地になります。

平地アバウトな感覚としては、
  • 平地:1F 平地の割合(残りは海か高地)
  • 標高:MAX の標高(ランダムで必ずしもその標高の地形ができるとは限らない)
くらいのものではないかと思います。平地を 100% にした時点で、標高に関係なくすべてが 1F 平地になります。逆に、平地を 0% にしても多少は 1F 平地が生成されます。

平地ではない部分が海になるか高地になるか(ランダム)で、開発できる面積は変わってきます。例えば、平地 25% にした場合、残りの 75% が海だと、開発面積は 25% です。一方で、高地になった場合、高地が全て斜面だと開発しづらいですが、高地の平地(高台)になれば、そこも開発できるので、開発面積は 25% よりも多くなります。

川と湖

川川、湖の量をそれぞれ、なし、少ない、標準、多いから選べます。

湖平地の設定にかかわらず川や湖を作ることができます(平地を 100% にしても川や湖を作る設定にすると、川や湖が生成されます)。高地や斜面(滝)に川が生成されることもあります。

森林と田畑と住宅

森林森林、田畑、住宅(小道を含む)がどのくらい存在するかを指定します。公式ヘルプに「ポイント比率で計算」とある通り、それぞれの割合で計算されます。

が、恐らくもう 1 つ重要な要素があって、草原の割合もこれで決まるようです。推測ですが、
  • 100-(森林・田畑・住宅の最大値):草原の割合
  • 草原以外の部分を、森林・田畑・住宅でポイント比率計算
なのではないかと思います。

ポイント比率100例えば、森林・田畑・住宅を全部 100P にすると、森林・田畑・住宅がそれぞれ 33% ずつの面積になります。

ポイント比率50一方で、全部 50P にすると、50% が草原となり、森林・田畑・住宅は 17% ずつになります。

石油と石炭

石油石油、石炭の量をそれぞれ、なし、少ない、標準、多いから選べます。

生成

生成設定を終えたら、生成ボタンをクリックすると、設定に応じた地形が生成されます。

公式ヘルプに記載の通り、「おおまかな地形ができたら」それでよしとすべきです。細かい調整は、次以降のステップである土地造成・個別編集で作業をしていきます。

とはいえ、
  • 手動の土地造成・個別編集はなかなか思い通りにいかない(操作が難しい)
  • 一括編集もできるとはいえ、基本的には 1 マスずつの編集なので時間がかかる(L サイズだと 10 万マスを編集することになる)
  • 自動生成の森林・田畑の入り交じり具合を手動で再現するのは困難
という懸念点があります。自動生成は L サイズマップでも 10 秒程度でできますが(PC の性能によります)、手動での土地造成・個別編集は数時間~数十時間にも及びます。はっきりと土地の完成形がイメージできている場合は、なるべく近い形の土地ができるまで繰り返し生成を試みる方が、結果的には時間の節約になるのではと思います。

完成

希望の地形が生成されたら、完成ボタンをクリックします。

全面更地から始めたい場合は生成ボタンをクリックせず、いきなり完成ボタンをクリックします。


はじまるA列車 自作シナリオ作成方法 まとめ(全 9 回)


更新履歴

  • 2022/04/29 初版。
  • 2022/04/29 細かな補足を追記。
  • 2022/05/04 構想を記載。
  • 2022/05/07 シリーズインデックス作成。