前回配布したアプリのバージョンアップをします。

アプリ更新編 目次


更新版アプリのパッケージ作成

V2Srcアプリのソースコード(XAML)の「Ver 1」の部分を「Ver 2」に変更します。

Run動作を確認したら、更新版のアプリで再度パッケージを作成します。

パッケージ作成前に、ソリューションのクリーンをしておくほうが良いようです。

UploadErr2後でパッケージをアップロードする際、「お客様の申請には、パッケージのコンテンツは異なっているが、提供されている他のパッケージと同じフルネームを持つパッケージが含まれています」というエラーになり、パッケージのバージョンは上げているのに何故だろうと悩んだのですが、クリーンすることでエラーが出なくなりました。

SelectHaifuパッケージ作成時の処理で初回と異なるのは、配布方法選択時に、既存のアプリ名を選択することです。

また、バージョン番号も上げておきます(デフォルトでは自動で末尾が上がります)。

パッケージ作成後、WACK が合格になることを確認するのは初回と変わりません。

更新申請

AppGaiyouMicrosoft パートナーセンターのアプリケーションの概要ページで更新リンクをクリックします。

更新申請の場合は、変更のあるページのみ処理すれば構いません。

Package「パッケージ」ページで、Ver 2 のパッケージをアップロードします(スクリーンショットは Ver 4→Ver 5 の時のものですが、Ver 1→Ver 2 でも操作は同様です)。

初回のパッケージ(Ver 1)も引き続き存続しているので、パッケージが 2 つになります。新しいほうが 1(青色)、古いほうが 2(橙色)で示されます。新しいパッケージを利用できない環境では古いパッケージにフォールバックするようですが、フォールバックが不要なら古いパッケージは削除しても構わないと思います。

古いパッケージを存続させても、表示されるアプリサイズは増えません。Ver 1 も 2 も 140 MB ほどのサイズが表示されました。

StoreTourokuUp「Store 登録情報 - 日本語(日本)」ページで、「このバージョンの最新情報」欄に更新内容を記入します。

必要に応じてスクリーンショットも更新しておきます。

ShinseiUp申請ページが更新したページだけ「更新済み」となるので、そのまま「Microsoft Store に提出」ボタンをクリックすれば、更新版を申請できます。

ストアからの更新

StoreV2認定が終わった後、Ver 1 をインストールしている環境で再度ストアを開くと更新ボタンが表示されるので、そこからアプリを Ver 2 に更新できます。

MSIX の差分更新機能が活きDownloadDiff、表示されているアプリサイズは 140 MB ですが、ダウンロードは 400 KB 程度でした。

ユーザーが自分でストアで更新しなくても、自動更新も行われます。ただし、タイムラグはかなりある印象です。

旧バージョンを起動した際、バックグラウンドで更新が行われ、次回起動時には新バージョンになるようなのですが、自動更新されるまでに丸 1 日近く(23 時間程度)かかった場合もありました。

所感

開発者登録~更新までの一連の作業をしてみての感想としては、
  • やはり労力は今までより多くかかる……が、許容できないほどではない。
  • Microsoft パートナーサイトでの手続き自体は分かりやすい。
  • しかし謎のエラーに悩まされることもある(同じフルネームエラー以外にも、ストアページから何回やっても更新できない現象にも遭遇、最終的には再度更新申請した)。
  • パートナーサイトの応答が全体的にもっさりしている。
  • やむを得ないが、各所でタイムラグがある(申請~認定、自動更新等)のでまどろっこしい。
という感じです。

こちらで整理したように、開発者としてはデメリットも多いものの、逆にメリットもありますし、また、ユーザー側から見ればメリットは多いので、本番アプリのストア配布も前向きに検討しようかと思います。

WPF アプリを Microsoft Store に申請・登録する(全 4 回)

  1. 開発者登録編
  2. アプリ作成編
  3. ストア配布編
  4. アプリ更新編(←今ここ)

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