タブレット(ファイル転送AQUOS PAD)を使い始めて以来、我が家の無線 LAN(Wi-Fi)稼働率が大幅に向上。

しかし、どうにも速度が遅い。AQUOS PAD とパソコンの間でファイルをやり取りしているのだが、転送速度が 8Mbps 前後しか出ていない。

何が原因でこんなに遅いのか。ちょっと調べてみた。

ネットワーク構成我が家のネットワーク構成は、大まかに右のようになっている。

ルーター配下に 3 台のデバイスがある。デスクトップパソコン(メインマシン)は有線 LAN(1Gbps)で接続されており、ノートパソコンと AQUOS PAD は無線 LAN で接続されている。

ルーターは NEC の AtermWR8370N(ST モデル)。2.4GHz 帯のみのサポートで、802.11n デュアルチャネルで 300Mbps、シングルチャネルで 130Mbps のリンク速度をサポート。

デバイス側の性能は、ノートパソコンが 802.11n(恐らく 2,4GHz 帯のみのサポート、最大速度不明)、AQUOS PAD は 802.11ac も 5GHz 帯もサポートしているが、うちのルーターとは 802.11n 2.4GHz 帯でしか接続できない(その場合の最大速度は恐らく 65Mbps)。

まずはリファレンスとなる転送速度の測定と言うことで、デスクトップパソコンとノートパソコンの間の転送速度を測定。Wi-Fi のリンク速度は 130Mbps。

デスクトップパソコンで FTP サーバー(FileZilla Server)を立てて、ノートパソコンの FTP クライアント(FFFTP)から接続。640MB のファイルを転送したところ、下り 60.3Mbps、上り 56.3Mbps の速度が出た。FTP クライアントを Web ブラウザ(Firefox)にしてもだいたい似たような結果。

ちなみに、無線 LAN ルーターの設定で、使用チャネルは自動にしているが、空いてそうなチャネルを使用すれば速度が上がるのかと、固定チャネルにしたが、誤差程度の速度差しかなかったため、以降も自動チャネルで使用している。

続いて、Windows 共有(SMB/Samba)のテスト。デスクトップパソコンの共有フォルダに、ノートパソコンからアクセスしてみた。

結果は、下り 70.2Mbps。SMB は遅いイメージがあったが、意外にも FTP より速い。

デスクトップ←→ノートの FTP 速度を見る限り、無線 LAN 環境自体はそこそこ良好で、SMB にも問題が無い。

環境の測定ができたところで、いよいよ AQUOS PAD での測定。AQUOS PAD の無線 LAN リンク速度は 65Mbps となっており、ノーパソの半分だ。

ブラウザ(Chrome)で FTP アクセスすると、下り 32.0Mbps の速度が出た。リンク速度がノーパソの半分なので、実行速度もノーパソのおよそ半分というのは、納得のいく数値だ。

では、Windows 共有(SMB/Samba)はどうか。ES ファイルエクスプローラーでデスクトップパソコンの共有フォルダにアクセスしてみたところ、下り 7.0Mbps しか出ない。

4 パターンの測定結果を整理すると、以下のようになる。

測定結果

AQUOS PAD の SMB だけが異常に遅いことがわかった。

SMB が遅い原因が、Android 側にあるのか、それとも、アプリの ES ファイルエクスプローラー固有のものなのかは、今後追加検証が必要。